ラジエーションハウス

『ラジエーションハウス2』甘春杏(本田翼)が五十嵐唯織を覚えていない理由は?子供の頃の約束も知らん顔なぜ?【ネタバレ紹介】

『ラジハ2』ネタバレ・甘春杏(本田翼)が五十嵐唯織(窪田正孝)のことをあまり覚えていない・小学校の頃の約束・記憶にピンときていないのは何故?昔の約束を覚えているのが唯織だけなのはどうして?

「世界一のカメラマンになって私のお手伝いをするの。」

『ラジハ』最大の恋物語、それは五十嵐唯織(窪田正孝)のピュアな、甘春杏(本田翼)ちゃんへの初恋ですよね。
唯織は物心がついたときからずっと杏ちゃん一筋で、「杏ちゃん杏ちゃん」って名前呼びだし、「将来約束した人」(シリーズ1第1話)とか発言するし、モロなのですが、肝心の杏ちゃんは悲しいかな唯織のことをまったく覚えてもいません。
名前にすらピンときていません。

 

どうしてなのでしょう?
あくまで杏ちゃんは唯織に対して、はじめましてスタンス。
よく知らないけど、優秀で今や頼れる放射線技師の仲間。
杏ちゃん杏ちゃん言う唯織に対して、詳しく調べるほどの興味もないし、過去に会った人だっけ?って思い出す努力もしない。
いったい何故なのでしょう。

今回のシリーズ2では、1の前提があるためか、あまり敢えて詳しく振り返ったりしていないので、ここで改めてまとめておきたいと思います。

***

1997年。

この頃、ぽっちゃり体型だった小学生の五十嵐唯織は同級生達によく虐められていました。

そんな唯織をいつも助けてくれたのが7歳の甘春杏ちゃんでした。

杏ちゃんは犬が大好きで正義感の強い女の子でした。

2019年、唯織は放射線技師となり、とうとう杏ちゃんとの夢の再会を果たします。

実に22年128日ぶり(唯織は指折り数えていました笑)。

再会したのは29歳の、放射線科医として働く夢に邁進中の甘春杏。

しかし杏は五十嵐唯織のことをまったく覚えていませんでした。

当然、7歳の頃の約束も覚えておらず。

それどころか、おとなになって出会った杏ちゃんは、人が変わったようにピリピリしていて犬嫌いにさえなっていたのです。

1997年の子供の頃の二人の約束とは?

五十嵐唯織がいまもずっと大事にしている信念。
これに支えられて生きてきた、たった一つの約束。
その中身とは??
こちらです!

 

***

 

7歳杏:「私ね、お医者さんになるんだ。
パパみたいにどんな病気も見つけるお医者さん!」

7歳唯織:「僕もなる!僕も病気を見つけるお医者さんに…」

7歳杏:「ダメ!病気を見つけるにはね、カメラマンが要るんだって。
だから唯織はね、世界一のカメラマンになって私のお手伝いをするの。
わかった?」

7歳唯織:「うん!」

 

***

 

この約束に忠実に、人生を捧げちゃっているのです、五十嵐唯織。
杏ちゃんのため、杏ちゃんを全力でサポートするため、医師免許を持ちながら、世界一のカメラマンを目指している29歳の五十嵐唯織なのです。

シリーズ2の2021年現在、アメリカへと旅立った唯織と、再び2年離れ離れになった杏でしたが、ともに働いた経験や体験からか、いまやすっかり尊敬のまなざしで見つめることが多くなりましたよね。
これが異性としての恋だとか愛だとかいう意識はまだ杏ちゃん自身認識していない感じですが、明らかに一人の人間として、唯織に愛情にも似た感情を抱きつつあります。

一方、唯織は7歳の頃から何一つ変わらず、杏ちゃん一筋です。

そんな二人が見詰めあったり、ドキマギしているシーンが増えています、シリーズ2です。
しかし杏ちゃんは現在も、昔の、あのときの「五十嵐唯織だ」と思い出しているわけではありません。
7歳の頃はぽっちゃりしていて、今はガリガリな感じなので、もともと連想しにくい印象ではあるのですが。
過去の記憶はあくまでなく、唯織との小学生の頃の昔の約束も思い出してはいません。
同郷だった男子がおとなになって頼りになったなぁ、とトキメイている訳ではありません。
信頼できる放射線技師として、ともに働く仲間として、関係をゆっくり深めている感じです。

なぜ、杏ちゃんは昔の記憶を思い出さないのか?
なぜ唯織も昔の約束や思い出、記憶を伝えたり、問い質したりしないままなのか。

唯織が昔を思い出させない理由は?しつこく主張しないのはどうして?

22年ずっと思い続けて、人生を捧げて、それなのに自分の存在すら思い出してもらえない。
そもそもあなたがカメラマンにって言ったんじゃないですか〜〜〜!!ってツッコミたくなる案件です。それなのに唯織は杏ちゃんを責めることも、怒ることもしません。
もちろん、忘れられていたその時はショックで茫然自失状態でしたが、その後、杏ちゃんの真実を知ることになり、唯織は決意を固めるのです。

唯織が昔のことをしつこく主張しない理由。
それはシリーズ1の第2話で明らかになっています。
それは、杏ちゃんの過去、お兄ちゃんのことにありました。

唯織は7歳の途中で引っ越しており、7歳で離れ離れになっています。
その後、唯織と離れ離れになった杏ちゃんにある悲劇が起きます。

小学生の頃、犬が大好きだった杏ちゃんは自分が拾った犬を甘春家みんなで可愛がっていました。

ある日、兄と犬の散歩中のことでした。

骨組み状態の工事現場の中へ走って入ってしまった犬を追い掛けていった兄。

俺が行ってきてやるから、お前はここで待ってろ。

そう言って杏を外で待たせ、組まれたパイプ材の下へ潜っていった兄。
すると骨組みが突然崩れ、それは声も出せない一瞬の出来事。
あっという間に兄はその下敷きになり、帰らぬ人となってしまった。

ただ立ちすくむしか出来なかった杏。

そのショックで杏はその当時の記憶(過去)が曖昧になり、犬が嫌いだという事実だけが現在、残っているのでした。そして父の病院を継ぐ予定だった兄に代わり、この甘春病院を自分が継ぐんだとそれだけを考え、必死に生きてきたのだと。
唯織は大森院長(和久井映見)から聞かされるのでした。

そのことを知った唯織は改めて杏ちゃんへの想いを固めます。
思い出させることをやめる。
杏ちゃんが頭から、記憶から排除したいと無意識に思ってしまうほどのつらい過去を無責任に思い出させることを。

自分のことなんか覚えていなくてもいい、思い出してもらえなくてもいい。
自分との過去の約束なんてどうってことない。
ただ、僕が杏ちゃんを支えるんだ、と。

 

ということで、唯織は杏ちゃんと無闇やたらに知り合いっぽくしたり、馴れ馴れしくしたり、昔の思い出話をしたりはしないのです。
まぁ、ただ単純にドキドキしてうまく話せないというのが本当のところなのでしょうが(話そうとするといつもしどろもどろになるので笑)。
そして杏ちゃんは唯織の昔なんてまったく知らないけど、普通に一人の人間として、放射線技師として敬意を感じ、素敵な人だなとナチュラルに思い始めているのです。
こういうシリーズ1からの過去も改めておさらいしつつ、シリーズ2のピュアピュア恋物語をより一層楽しんでいきましょう!!