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『シン・ゴジラ』ヤシオリ作戦の「ヤシオリ」の意味はコレ!

『シン・ゴジラ』ヤシオリ作戦の「ヤシオリ」の意味はコレ!

「ヤシオリ作戦」とは

多数の人を夢中にさせた特撮映画「シン・ゴジラ」。
この話の中核をなすのは、矢口(長谷川博己)を中心とした巨大不明生物特設災害対策本部(巨災対)が立案した「ヤシオリ作戦(矢口プラン)」の行く末です。
「ヤシオリ作戦」の詳細について↓こちらの記事で解説しています。

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しかし、「ヤシオリ作戦」の「ヤシオリ」とはどういう意味なんでしょうか?
この「ヤシオリ」の意味について解説していきます。

「ヤシオリ」とはこういう意味だった!

ヤシオリの意味を説明するには、神話の時代にまでさかのぼります。

神々が住んでいた高天原を追放された神・スサノオノミコトは、ある老夫婦に出会います。
老夫婦は泣いており、スサノオノミコトがその理由を尋ねると、”夫婦には8人の娘たちがいたが、年に1度、ヤマタノオロチという8つ首の化け物がやってきて、一人また一人と娘たちが食べられてしまった。とうとう最後の一人、クシナダヒメだけになってしまった。また、ヤマタノオロチがやってくる時期が近付いた。残ったクシナダヒメも食べられてしまうのか”ということであった。
スサノオノミコトはクシナダヒメと結婚することを条件にヤマタノオロチを退治することにした。
スサノオノミコトは老夫婦に7回絞った強い酒を用意させると、スサノオノミコトはこの酒を8つの甕(カメ)に入れ、ヤマタノオロチが来るのを待った。
現れたヤマタノオロチは甕(カメ)に入った酒を飲み干すと、その酒の強さにより酔っぱらって眠ってしまった。
スサノオノミコトはこのチャンスを見逃さす、自分の剣でヤマタノオロチを切り刻み退治したのである。


一見関係無さそうなこの話ですが、実はこの神話の中に出てくる「7回絞った強い酒」こそが「八塩折之酒(やしおりのさけ)」なんです。
矢口(長谷川博己)は化け物に何かを飲ませて退治する、ということから、この「ヤマタノオロチ退治」を連想し、「ヤシオリ作戦」という名前を付けたんですね。

ちなみに「7回絞る」というのは、日本酒を作るときには「もろみ」というものを絞って作ります。この作業を7回繰り返すというわけですね。

まとめ

この「ヤシオリ作戦」、スタッフの誰が名付けたのかは定かではありませんが、エヴァンゲリオンの「ヤシマ作戦」といい、庵野秀明監督の作品の命名センスは中二心をくすぐる絶妙なものがありますよね。