「たけしの家庭の医学」でも紹介 動脈硬化の予防には大根!効果的な食べ方も!
動脈硬化を原因とする
いきなり縁起の悪い話で申し訳ないのですが、平成29年の死因順位をご存知でしょうか?
厚生労働省の調査によると、
1位:がん 2位:心疾患 3位:脳血管疾患
という順位になっています。
1位ががんだというのは何となく分かると思いますが、なんと2位、3位とも血管に関係する病気なんです!
そして、心疾患・脳血管疾患の原因となるのが「動脈硬化」なんです。つまり、「動脈硬化」をいかに防ぐか、ということが健康長寿を目指すうえで大事なことと言えます。
とはいっても、「動脈硬化を防ぐ」なんて言われても防ぎ方が分かりませんよね?
もちろん、食事や運動など、基本的な生活習慣を見直すことがとても大事ですが、実は「大根」が効果的ということをご存知でしょうか?
なぜ大根が「動脈硬化」に良いの?
この寒い季節に旬を迎える野菜といえば、やはり「大根」が思い浮かぶと思いますが、実はこの大根が動脈硬化予防に効果的だと言われています。
なぜ、大根が動脈硬化予防に効果的なんでしょうか。
その鍵を握るのか大根の「辛味」成分なんです。
おでんの大根などはあまり辛さを感じませんが、大根おろしを食べて「すごい辛い!」なんて経験をしたことがないでしょうか?
あの辛味成分が実は動脈硬化に効果的なんです。
大根の辛味成分の名前は「イソチオシアネート」!
あの大根の辛味成分には名前がついており、「イソチオシアネート」という名前なんです。
「イソチオシアネート」なんて名前聞いたことありませんよね?しかも一回見ただけではとても覚えられないような名前です。
しかし、この「イソチオシアネート」実はいろいろなところで皆さん口にしているんです。
それは、ワサビやカラシなどです。
実はワサビやカラシに含まれる辛味成分も大根と同じ「イソチオシアネート」によるものなんですね。
なんで「イソチオシアネート」が動脈硬化の予防になるの?
では、「イソチオシアネート」がどのように動脈硬化予防につながるのかご説明いたします。
動脈硬化の原因の一つとして、血管の壁をつくる平滑筋細胞が増殖してしまうためと考えられています。
平滑筋細胞が増えすぎてしまうと壁がどんどん厚くなり、血液が通るところが狭くなっていってしまう、というわけですね。
しかし、ある大学の研究により、「イソチオシアネート」に血管の収縮緩和作用と血管平滑筋細胞の増殖を抑制する効果があることが分かりました。
つまり、「イソチオシアネート」が壁が厚くなりすぎるのを抑制するわけです。
じゃあ「イソチオシアネート」が入っていればワサビでもカラシでもいいの?
そうすると疑問になるのが、「イソチオシアネート」が入っていればなんでもいいんじゃない?ってことです。
確かに「イソチオシアネート」が含まれていればワサビでもカラシでも良いと思います。
しかし、ワサビやカラシは通常そのままは食べませんし、日常的に食べるほどは大量に手に入りません。
その点、大根は毎日、極端に言えば毎食食べられるぐらい気軽に入手できる食材です。
現実的に大根が最も効率的にイソチオシアネートを摂取できる野菜なのではないでしょうか。
おろして食べるのが効果的
この大根の「イソチオシアネート」ですが、食べ方によって摂取量が全く変わってしまうんです。
実は、このイソチオシアネート、大根には含まれていないんです!
これだけ「大根のイソチオシアネートが体に良い」と言っておきながら、「大根にはイソチオシアネートが入っていない」なんておかしいですよね。
実は、大根に含まれているグルコシノレートとミロシナーゼと呼ばれる酵素が混ざり合うことによってイソチオシアネートが作られるんです。
じゃあこの、グルコシノレートとミロシナーゼがどのようにしたら混ざり合うのかというと、グルコシノレートとミロシナーゼは大根内の別々の場所に存在しているため、大根の細胞を破壊して混ざり合わせる必要があるんです。
ということですので、イソチオシアネートを多く作る為には出来るだけ大根の細胞を破壊する必要がある、ということです。
そこから導かれるもっともイソチオシアネートを効率的に摂取する食べ方は、「大根おろし」ということになります。
皆さんもちろん大根おろしはご存知ですよね?
大根おろしはおろし金で大根を徹底的におろすわけです。
果たしてこれ以上に大根を痛めつける調理法があるでしょうか?
さらに、イソチオシアネートを効果的に摂取するためには、気を付けなければいけないことがあります。
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さらに効果的にイソチオシアネートを摂取する方法
「イソチオシアネート」を摂取するときには気を付けたいことがあります。
それは「イソチオシアネート」は揮発性があるということです。
揮発性があるということはつまり、「蒸発しやすい」ということです。
大根おろしを作るとイソチオシアネートが作られますが、そのまま放置すると、イソチオシアネートがどんどん揮発してしまうんです。
なので、大根おろしを作ったらすぐに食べることが必要です。
特に大根の先っぽが効果的
大根を料理に使ったことがある方はお分かりになるかと思いますが、大根の葉が付いている方よりも、先っぽの部分の方が辛いですよね?
これは、葉の方よりも先っぽの方が、グルコシノレートの密度が高く、イソチオシアネートの生成される量が多いからと考えられています。
つまり、葉の方よりも先っぽの方がイソチオシアネートが多く取れると言えます。
先っぽの方は辛くて苦手な方もいらっしゃるかと思いますが、この辛味が体に良いと考えて先っぽの大根おろしに挑戦してみてはいかがでしょうか。
まとめ
動脈硬化の予防には大根の細胞を破壊した際に作られる「イソチオシアネート」が効果的ということがお分かりいただけましたでしょうか。
大根から「イソチオシアネート」を効果的には摂取するには大根おろしが効果的!さらに辛い大根おろしの方が効果的!というわけです。
ちょうど、大根はこの寒い季節に旬を迎えますので、皆さん積極的に大根を食べてみてはいかがでしょうか。