2018年10月期

『大恋愛』ムロツヨシの「脳みそとアップルパイ」の内容はこちら!!最終回で判明した部分も紹介!!

『大恋愛~僕を忘れる君と』第5話ネタバレ・間宮真司(ムロツヨシ)が書いた小説「脳みそとアップルパイ」の劇中登場内容を大公開!!どんな内容??


『砂にまみれたアンジェリカ』以来の間宮真司(ムロツヨシ)の小説『脳みそとアップルパイ』。
どんな内容なのか気になりますね。
アルツハイマー病の前段階であるMCI(軽度認知障害)と診断された「彼女」を愛してしまった中年の主人公。
でも自分にできる事は何もない。
金もないイケメンでもない、なにも持っていない自分のライバルは地位も名誉も兼ね備えた医者の権威。その相手なら「彼女」を任せられる。
病気も、将来も、愛も、希望も。
そして主人公はある決断をする。
そんなお話の「脳みそとアップルパイ」、劇中で真司が読み上げていた内容が明らかになっていますので、登場した部分を全セリフを載せて紹介していきたいと思います。
廃人と化していた尚ちゃん(戸田恵梨香)が本屋さんで話題になっていた小説「脳みそとアップルパイ」を手に取り、真司との思い出の場所で読む場面。
ページを開いたシーンで映っていた文章も確認できた部分は載せて行こうと思います。
見えなくて確認できなかった部分もありますが、出来る限り紹介していきます!!
こちらです!!

「脳みそとアップルパイ」の内容はこちら!!

ー共に砂漠を歩こうとしてくれたNさんに捧ぐー

彼女はあの頃から、いつも急いでいた。
まるでなにかに追われるように、いつもいつも走っていた。
人は誰しも、残りの持ち時間に追われている。
そして死に向かって走っている。
だからと言って、そのことを普段は意識しないものだ。
でも彼女は違った、生まれた時から残り少ない持ち時間を知っているかのごとく、全力で走っていた。

彼女には婚約者がいた。
若年の女性には珍しいであろう、所謂お見合いという形で出会った二人には、共通点があった。
その共通点は、思いの外二人の距離を近くさせた。
何度かの逢瀬を重ねるうちに、お互いを適切な結婚相手だと認めることができたのであろう。
最終的に、肉体的相性も確かめ合って、2人は正式に婚約をした。

その事実が、彼女の人生をどう左右させたのかは、今となっては分からない。
しかし、少なくとも俺にとっては、彼女の婚約者という存在が、何よりも高く巨大な壁であったことは間違いない。
それは、決して超えることが出来ず、何をどう足掻いたとて、届くはずのない壁だった。

彼女の人生は、俺が想像するよりも壮大で波乱な人生だった。
彼女の母親は、彼女を若くして―――(確認できず)
そして、父親は彼女が中学校に入る前に亡くなった。
彼女の母親は、自分の夫の死を―――(確認できず)
ことしかできないまま、自らの人生を彼女の人生へと費やした。
そんな母親の―――(確認できず)
彼女は勉学に励み、母親の仕事を手伝うようになった。
彼女の仕事が軌道に乗り―――(確認できず)
すっかり一人前の社会人として自立をし、彼女と彼女の母親は―――(確認できず)
彼女にとって母親は、母親以上の存在となり、良き理解者であった。
彼女の―――(確認できず)
それは、彼女が恋愛に対してドライな考え方を―――(確認できず)
婚約者と出会う前に、他の男性と関係がなかったわけではない。
しかし、―――(確認できず)

(略)

「快速特急、ホントに降りられんの?降りたとしても道じゃないよ、砂漠だよ。砂漠歩けんの?」と聞くと、彼女は即座に「歩く。」と答えた。
次の瞬間、彼女の頭がいきなり俺の頭をめがけてぶっ飛んできて、気が付くと俺たちは長いキスをしていた。
もうこのくらいかな?と思って顔を離すと、彼女は俺を見つめたまま「あっち行こう」とベッドを指さした。
もう一か月近くシーツも枕カバーも替えていないベッドに行くのは躊躇されたが、他に行くところももはやなかった。
(吹き出すように、嬉しそうに笑う尚。)

二十年間、書きたいネタも書きたい言葉も、なにひとつ浮かばなかった。
その俺に、もう一度小説を書きたいと思わせた女…そのかけがえのない女の運命の相手は、俺ではなかったのだ。
彼女は俺に、再び小説を書かせるために、神が使わしてくれた女神だったに違いない。
彼女は、病気を発見してくれた主治医と一緒になって静かに守られながら過ごしていると、どこからともなく聞こえてきたが、その後の彼女の消息は何も知らない。

(完)

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冒頭部分は、『大恋愛』第1話の冒頭でムロツヨシのナレーションですでに登場していましたね。この時すでに『脳みそとアップルパイ』を読み上げていたことになります。
そしてその後、どんどん進行していっている妻(戸田恵梨香)を見て、真司は考えていなかった『脳みそとアップルパイ』の続編をつくることを考え始めます。
続編もかなり気になります。
毎回毎回泣いちゃいます『大恋愛』!!
もう終盤です、お話が進んでいくのが病気が進んでいくようで、怖くて悲しいです。

最終回で読み聞かせしていた「脳みそとアップルパイ」の内容はこちら!!

追記:
最終回で違う個所を読み上げていたので、載せてみます。
どこの部分に食い込んでくるのか分かりませんが、最終回で読み上げられた順序通りに載せてみます!!

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女医だと聞いていたが、人を見下す高慢ちきな女に見えた。
自分でも忘れかけていた遠い昔の作品が見知らぬ人の体の中でこんなふうに息づいている事に驚きを感じた。
僕はなぜか彼女を直視することが出来ず、ずっと水漏れではがれかかった壁に向かって立っていた。
シンジと出ても気付かないのか、と半分安堵し、半分失望した。
間宮真司のファンなんて調子の良いこと言いやがって。
俺が背を向けて歩き出すと「ねぇ」、と彼女がまた声をかけて来た。
なんだよ、まだ言うことあるのかよ、と思って振り返るとなにかを彼女が空に投げた。
きれいな放物線を描いて俺の手に落ちて来たのは、あの黒酢はちみつドリンクだった。

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続いて、続編の『もう一度第1章から』も読み聞かせていたので、そちらも載せてみたいと思います!!