2018年07月期

『この世界の片隅に』終戦の玉音放送はこれ!!すずの激高シーンもこちら!!

『この世界の片隅に』第8話ネタバレ・終戦の玉音放送はなにをしゃべっていた??怒りに震えるすず(松本穂香)のシーンもこちら!

昭和20年8月15日正午・ラジオから流れてきた言葉は…

劇中で流れた玉音放送の言葉を拾ってみました。

「世界の態勢と帝国の現状とに鑑み、非常の措置をもって、時局を収拾せんと…」
(雑音)
「朕は帝国政府をして、米英支蘇 四国に対し、其の共同宣言を受諾する旨通告せし…」
(雑音)
「然れども朕は、時運のおもむくところ、堪え難きを堪え、忍び難きを忍び、以って萬世の為に太平を開かんと欲す」
「朕はここに国体を護持し得て、忠良なる爾(なんじ)…」
(雑音)

放送がよく聞き取れず、飲み込めない市民たち。そして戦争の日本の負けを知った時、すずは…

ラジオの前で待機し、正座していたサン、ここで足の痛みによりリタイヤ。
「んで、どういうこと?」
口々に疑問が浮かぶ。
「負けた、いうことかね?」
近所のおじいちゃん・堂本(塩見三省)が負けた、戦争は終わった、と呟いた。
徐々に現実を飲み込んでいく一同。
あ、そうか、終わったんか、とあっさりした声が続く。
そこに続いて口を開くすず。

すず:なんで?
すず:なんで?
近所に住むタキ(木野花):「広島に新型爆弾も落とされたしねぇ。」
「ソ連も参戦したし、まぁ、かなわんわ。」
すず:そんなん、そんなん覚悟の上じゃないんかね?
そうじゃろ?最後の1人まで戦うんじゃなかったんかね?そうじゃろ?そう言うとったじゃろ?そうじゃろ、違うんか?戦えるじゃろ、まだ!今じゃって。ここにこんだけおるのに。こんなに生きとるのに。まだ左手も両足も残っとるのに。戦えるじゃろう、まだ。そうじゃろう?じゃって、じゃって…。

言い淀むすずの目線の先に気付く径子。
仏壇には晴美の入った骨壺。
「ウチは、ウチは納得できん!ウチはこんなん納得できん!絶対できん!」

*************

こうして日本は負けを選び、すずの大切な人達の命を奪って行った戦争はその日のラジオ一つでさ~っとその姿を消した。
なんのためにあの人たちは命を奪われなければいけなかったのか、自分より若い子供の無垢な命、力も希望もある若者の命、なんのために、どうして…。自分たちはまだ生きてるのに、なぜ自分たちだけが生きていて、あの人たちだけ奪われなくてはいけなかったのか。
そんな悔しさが頭から離れないすず。
この怒りをどこにどうしていいのかもわからぬまま、喪失感とともに毎日を生きるしかないすずたちでした。

息子を失ったり(タキ)、娘を失ったり(径子)、旦那の安否すらわからない毎日だったり(志野/土村芳)、見てはいけない地獄のような風景を目の当たりにした元看護師のハル(竹内都子)だったり、異国の地で出来た友人を亡くしたすず、数え上げればきりがないほど残酷すぎる、辛すぎる時代ですね。
自分だったらと思うととても耐えられません。
現代に生きる私たちと何一つ変わらない普通の女の子たちがこんなつらい仕打ちに打ちのめされ、それでも日々を懸命に生きている。
でも昔の人は強いとかは違う、強くならざるを得ないというか、心が壊れるというか、こっちの気持ちはまるで無視のひどい現実ですよね。こんなことあってはいけない、と本当に思います。