『陸王』ダイワ食品・実業団選手の茂木裕人(竹内涼真)の怪我は再発のリスクが高い半腱様筋の部分損傷!「こはぜ屋」が茂木を応援する理由は!?茂木の過去とは!!
懇意にしてくれるアリムラスポーツ店の有村(光石研)に誘われ、豊橋国際マラソンを見にやって来た宮沢紘一(役所広司)と息子・大地(山崎賢人)。
レースも大詰め、マラソン終盤、上位3人(茂木(ダイワ食品)、毛塚(アジア工業)、ケニア出身のサイラス)の熾烈な競り合いが始まる。
やたら感情をあらわにして茂木を応援する大地に、父、紘一はファンなのか?と話し掛けます。
ファンって程ではないけど、なんとなく気になってて、と大地は言います。
「前になにかの雑誌で読んだんだけど、元々野球少年で甲子園目指してたんだって。でも、無理な練習でひじ壊して夢が絶たれたって。それでも茂木はヤケを起こさずに肘がダメでも走ることは出来るからって、マラソン始めて、それからはひたすら走り続けて、それで大学の時にやっと努力が実って、箱根駅伝で注目されて今の地位を掴んだんだ。」
聞き入る紘一。
「毛塚の方はお父さんがマラソン選手だから小さい頃から恵まれた環境で英才教育を受けてきたらしい。まぁ、それはそれで大変なんだろうけど、でもやっぱり俺は茂木を応援したくなるね。」
「当たり前のことだけど、みんな色々抱えて走ってんだなぁ」、と紘一。
「俺も怪我でサッカー諦めたから新しいことにチャレンジして結果出すのが、どれだけ大変なことか分かる。きっと陰ではものすごい努力をしてきたんだよ。」
そしてゴールの直前、トップを走っていたはずの茂木は、鈍い音と共に大きく地面に崩れ落ちてしまう。紘一、大地たちは目の前で見ていたその悲劇に言葉もない。係員に声を掛けられても振り切り、仲間に取り押さえられてもなお、前に進もうとする茂木の姿に、心を打たれる紘一。
目の前を抱きかかえられた茂木選手が去っていく。
呟く大地。
「どんだけ努力したってできないことってあんだよな…」
紘一は思い出していた。ミッドフット着地が出来るシューズがない、という、有村の言葉を。
「大地、父さんな、やってみようと思う。」
こうして紘一はランニングシューズ造りを決意することになる。
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茂木は挫折の人生を生きてきました。
怪我に悩まされるスポーツ人生だったのです。
夢をいつも怪我に潰されてきました。
スポーツに怪我は付き物ですが、その原因が「走り方」にあるのでは、と有村は指摘するのです。
今はソールが厚いものが多く自然にミッドフット着地ではなく、ヒール着地になってしまうのだと言います。
そしてそのミッドフット着地が身に着くにはもっとソールの薄い、はだし感覚に近い、足袋のようなシューズが必要不可欠なのだ、と。
こうして「こはぜ屋」は導かれるようにしてランニングシューズ造りに立ち向かうのでした。
その後の検査で茂木は「半腱様筋の部分損傷」ということが明らかにされます。
第4話ではこれまで茂木をサポートしてきたアトランティス社の営業部長・小原(ピエール瀧)とその直属の部下、佐山(小藪一豊)があるデータを茂木に見せます。
過去30年の「半腱様筋を損傷するランナーに関する調査」と題されたグラフ。
出されたタブレットの画面上には1988年から2017年までの棒グラフが伸びている。
過去30年で半腱様筋を損傷した選手は62人。
そのうちトップランナーまで復帰できた人数は0。
もし一時的に治っても、この怪我は一度やったら癖になり、いつ再発するとも限らない、と小原。
そのためにフォームの改善もした、と感情を見せる茂木に、冷たく言い放つ小原。
悪いが規則でね。
「サポートはできないのだ。」、と。
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経営がけっぷちの老舗足袋屋の「こはぜ屋」。
怪我怪我の人生で何度も夢を潰されてきたがけっぷちのランナー・茂木裕人。
「シルクレイ」の特許を持つ、かつては会社の社長だった、今はがけっぷちの無職の職人・飯山晴之(寺尾聰)。
カリスマシューヒッターと呼ばれ今の地位を築いてきたシューズ調整のプロだが、後ろ盾であったアトランティスを捨ててしまったがけっぷちのシューヒッター、村野尊彦(市川右團次)。
こうして出会った崖っぷちの大人たちが一つの目標に向かって力を合わせた時、一体どんな奇跡が起こるのか!?
今後に大注目です!