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『逃げ恥』第10話・完全ネタバレ感想レポート!!セリフあり!その2

『逃げるは恥だが役に立つ』第10話 ネタバレという名のセリフ&感想ありの完全レポート!PART2!


『逃げるは恥だが役に立つ』ネタバレ&感想その1はこちら

少しの時間が過ぎ、みくり(新垣結衣)も商店街の人たちと打ち解けていく。
「四中じゃないんだ?」
「中学に上がる時に、隣の学区に引っ越して」、と答えているみくり。
「クラスになじめないとか言って、放課後よく裏の神社に喋りに来てたよね」、とやっさん(真野恵里菜)。
「あの頃、神社が唯一のオアシスだった」、と頷きながらみくり。
「神社の息子が聞いたら喜ぶよ」、と笑う商店街の面々。
「あ!」
ここで突然みくりがひらめく。
「神社で、ファーマーズマーケットを開催しては?」
「ファ?」、と変な音を出すやっさん。
「今、都市部でもいろんな所で試験的にやってる」、とみくり。
「青空市みたいな?」、と商店街の男性。
「それです!お店に人が来ないなら屋外でイベントとして売ってみるんです。家族連れも来てくれそうだし、スーパーにしか行かないお客さん達も商店街にこんなお店があったんだ~、って認識してくれるかも」
考え込み、静かになった空気に気付くみくり。
「すいません、素人考えで」
「いや、やろう!神社でのイベントなら新しい事やりたがらない古参の連中も乗せやすい」
商店街のリーダーっぽい、中西が乗っかる。中西の言葉にうなずく商店街のメンバーたち。
「酒屋は酒出せばいいけどさ、俺、境内で魚売んの?」、とここで疑問が。
「魚屋さんなら、焼きガキはどうでしょう」、と素早くみくり。
「ちょっと待って、俺、電気屋なんだけど」、とここでまた違う難問。
「う~ん」、と頭を抱えるみくり。しかしすぐさま「延長コード!」
…うん、まぁ、必要だね、と何故か納得して引っ込んだ電気屋の若めのあるじ。
斬新、とみくりにやっさんが声を掛ける。
「ごめん、いまの適当」、とみくり。小さく頷くやっさん。
「何を売るか、各店で調整が必要だな」、と中西。
「なるべく安い、ワンコイン以下で買えるものを揃えた方が良いと思います」、とみくり。
「欲しいものが特になくても、来たからには買ってしまうという心理をつくために」、と。
さすが、コスい、としみじみと言うやっさん。
「商売はコスくてなんぼでしょ、とはいえ、商店街を知ってもらうための広報活動が第一義だとすれば、少しの黒字が出ればいい、ぐらいの気持ちで金儲けには走らずに、」
「森山さん」
すると、みくりの話を遮って、中西が声を掛ける。
「手伝ってくれないかな?」

「M社の買収の余波を受けて、うちの売り上げの4割が失われる」
津崎の部屋に来ている沼田(古田新太)がソファーに腰かけ話している。真剣な表情。
「経営スリム化のためにリストラが必要だ」
「それが、僕ですか」
頷く沼田。俯く津崎(星野源)。
「誤解しないで欲しい。3Iで一番優秀なエンジニアは津崎くんだ。その分、年俸も高い。開発のほとんどから手を引くとなったら宝の持ち腐れ。分不相応な買い物だ」
沼田は続ける。
「それともう一つ。津崎くん、結婚してなかったんだね。」
驚く津崎。
沼田は風見と津崎のやり取りを思い出す。
≪いっそホントに籍を入れては?≫
「聞いちゃったんだよ、津崎くんとみくりさんが籍を入れてないってこと。社長に頼んで、総務にも確認した」
「法を犯したわけでは…」、と津崎。
「分かってる。うちの会社は事実婚に対しても社会保険の対象として許可してるから良いんだ。ただ2人が単なる雇用関係だとするとリストラする社員を選定するうえで選びやすくなる。」
頷く津崎。
「人ひとり雇う経済的余裕、日野くんのように養わなきゃいけない妻子もいない」
動揺しつつも、受け止めようとしている津崎。沼田はじっと津崎を見ている。
「確かに、籍を入れていないという事は、責任を負っていないという事になりますね」
考え込むような表情の津崎。

一方、盛り上がる商店街の面々に気圧されているみくり。
「ちょっと、ちょっと待ってください!」
両手を上げ、みんなを制し、質問を投げかける。
「今の話によると、私に手伝えって言うのは、ボランティアで、ノーギャラでやれってことですか?」
「俺たちだってノーギャラだよ?」
そうだよ、そうだよ、と商店街の面々が頷きあう。
「そりゃあ、皆さんは自分たちの商店街だから」
みくりのその言葉に、焦りながらやっさん、「学園祭みたいで楽しそうじゃん?」
「それとこれとは別!」、と、みくり。席から立ち上がって演説が始まる。
「良いですか、皆さん。人の善意に付け込んで、労働力をタダで使おうとする!」
その集会所の部屋の中にあった黒板に『搾取』、とチョークで書き上げるみくり。
「それは搾取です。」
顔を歪めて聞いている商店街のメンバーたち。
「例えば、友達だから、勉強になるから、これもあなたのためだから、などと言って正当な賃金を払わない。このようなやりがい搾取を見逃してはいけません!」
「労働組合?」、商店街の一人が呟く。
「市議会議員の妄想が始まってる」、険しい表情のやっさん。
「私、森山みくりはやりがいの搾取に断固として反対します!」
みくりは手を挙げ、堂々とそう言い放つ。
「よし、わかった!」、と中西。
「日給3千円で」
目を丸くするみくり、「安い…」
商店街の面々は全員で立ち上がり、声を揃えてお願いします!、とみくりに頭を下げる。
困った表情でいっぱいのみくり。

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集会所からの二人の帰り道。やっさんがみくりに言う。
「ごめんね、変なことになって」
「手伝う時間を1日3.2時間以内に収めれば、横浜市の最低賃金930円を維持できる」
「日数は応相談だね」
「私、守銭奴みたいだった?」、とみくり。
「いんや、現金収入大事だって、私も離婚して身に染みたもん。森山候補の演説よかったよ」
「ありがと」、と微笑みを見せるみくり。

一方、津崎のマンション。沼田が帰るところ。
「年内いっぱい、よろしくお願いします」、と頭を下げる津崎。
「ごめんな」
「沼田さんが謝ることはありません」
「津崎くんを選んだのは俺だ」
津崎は一度目を伏せてから、沼田の目を見て、「僕が沼田さんでも、そうしてたと思います。自分を責めないでください」、と。
その言葉に沼田は玄関の外で、津崎にハグ。驚きつつも、津崎は沼田の背中をポンポンと叩いてやる。
(沼田さんのせいじゃない、誰のせいでもない。ただそこに残酷な事実があるだけだ)
沼田の後ろ姿を見送っている津崎。
すぐに部屋に戻って、仕事を探さねば、とパソコンに向かう。
検索ワードは『求人 転職 SE 正社員』
(今と同程度の年収で、みくりさんとのいちゃいちゃタイムを死守できるホワイトな会社。そんな都合のいい話が、そう簡単にあるとは思えないが、今の生活を維持するためにはなんとしても!!)
求人広告を見て行く。
すると玄関の開く音がして、顔をあげる。
みくりが帰って来ていた。部屋から出てくる津崎。津崎に気付くみくり。
「朝、言ってた材料、買ってきましたよ」
みくりはそう言って、買ってきたスーパーの袋を見せる。何も言えず、にこやかに見ているだけの津崎の違和感に気付くみくり。しかし津崎は何も言わず、作りましょう、と微笑む。

田島との展覧会デートを終えた百合ちゃん(石田ゆり子)。帰宅途中の駅の中で、携帯が鳴る。
「もしもし?」
「今、どこですか?」
電話の向こうは風見(大谷亮平)だった。
「これから会えませんか?」
固まる百合ちゃん。
「わ、わかった、どこのお店に行けば?」
「良かったらうちへ、そこから3分」、と風見。目が泳ぐ百合ちゃん。
風見の家。マグカップのコーヒーを差し出す風見。
「聞きたい事があって来たの」、と百合ちゃんが椅子に座り、口を開く。
その声に振り返り、テーブルに寄りかかる風見。
「この前のどういう意味?私が言ったこと、なんか変だった?」
この間の百合ちゃんの言葉の回想シーン。私のようなアラフィフ女だって社会には必要で、誰かに勇気を与えることが出来る。だから格好良く生きなきゃって、思うのよ、と話した百合ちゃんに、風見は言った。
≪そんなこと、言わないでください≫
涙が流れる百合ちゃん。
「あなた言ったでしょ、そんなこと言わないで、って。どうして?私が痛々しく見えたから?」
黙って聞いている風見。
「強がって、格好つけて、痛いこと言ってるって」
風見は口を開く。
「僕は、格好いい百合さんが好きですが、それは百合さんから滲み出る格好良さであって、誰かのお手本になるために無理をする必要はない、そう思っただけです」
「無理してるわけじゃないの、この前は仕事でいろいろあって。周りの期待は嬉しいし、周りから期待されてるから頑張れるってことも本当だし、格好良く生きたいってのも本心。」
一回、一回、百合ちゃんの言葉に頷いてあげる風見。
「でもそうね、時にはいいのかもしれない、頑張らないときがあっても」
優しい表情で百合ちゃんを見詰めている風見。
「あんなところで泣いたりして、ごめんなさい」小さく頭を下げる百合ちゃん。
「人目につかないように、かばってくれてありがとう」
「かばったんじゃなくて、見せたくなかったんです、誰にも」
風見は百合ちゃんの近くの椅子に座り、そう言った。驚き、顔を向ける百合ちゃん。
しかしすぐに目を逸らし、一人で笑う。「人の秘密を握ったような顔しちゃって~」
なにも言わない風見。
「はあ~、不覚だったぁ~」、と顔を触る百合ちゃん。みっともない、若人の間で、と。
「若人って…」、と風見。
「私から見たら十分、若人」、とご機嫌そうに指を指して笑っている。何も言わない風見。

場面は変わり、津崎とみくりは、マンションの部屋で、一緒に餃子を作っている。
みくりに教わりながら津崎も慣れない手つきで皮を包んでいく。
「これから少し、やっさんのところに行く回数が増えると思います。色々手伝うことになって」
「大変ですね、シングルマザー」
みくり、津崎から顔を逸らし、心の声。
(やっさんだけでなく、男の人もわらわらいる状況に、最低賃金で駆り出されることになった、とは言いにくい)
みくりが一人で頭を振っていると、わかった、と津崎。見てみると、餃子をきれいに包んでいる。
「コツを掴みました」
「私より上手!平匡さんて、やってみたら色んなこと出来るんじゃないですか」
ふと考えを巡らす津崎。手のひらの上の小さな餃子を見ながら。
(できないと思っていたことが出来る、一つずつ世界が広がる。仕事を失っても穏やかでいらるのは、今ここにある世界を信じられるからだ)
みくりを見やる津崎。
「みくりさんがいて良かった」
津崎を見るみくり。津崎は餃子を包んでいたそのままの手でメガネを上げる。餃子の皮の粉がメガネのフレームについている。気付いたみくりは、タオルで拭いてやる。気付いた津崎も目を閉じて、拭いてもらっている。ありがとうございます、と笑顔の津崎。笑顔のみくり、ここで心の声。
(大好きな人に認めて貰えて、受け入れて貰えて、)
≪僕は一生、このまま、本当の結婚はせずに終わるので、≫、という神社の時の津崎の言葉を思い出すみくり。
(結婚という公的な契約がなかったとしても、)
「信じられるなら、それで一緒にいられるなら、どんな形でもいいですよね」
突然そう言いだしたみくりに、手を止める津崎。頭をひねっている。
「関係はそれぞれなんだし」
穏やかな笑みで、キョトンとしている津崎を見るみくり。

一方、風見の部屋。上着を着た百合ちゃんが帰宅しようとしている場面。
「大丈夫よ、すぐそこなんだから。夜道くらい一人で帰れないとやっていけない」
それを風見は黙って見ている。
「今度うちにも遊びに来て、甥っ子特典で、美味しいワイン飲ませてあげる」
その言葉にため息を落とす風見。
「本気で甥っ子だと思ってるんだ」
「うん?」
風見は百合ちゃんの目を真っ直ぐに見て、大胆発言。
「僕は百合さんを抱きたいと思ってるのに」
固まる百合ちゃん。しかし風見は笑いもしないし、目線も外さない。目が泳ぐ百合ちゃん。
「お、オバサンをからかわないの!」
そう笑って百合ちゃんは、じゃあね、と部屋を後にした。何も言えず、見送るだけの風見。
玄関の扉が閉まり、風見はやっと口を開く。
「なに言ってんだ、俺は…」
一方、風見の部屋の外で、動けない百合ちゃん。口を一文字に結んで、目を見開き、微動だにしない。やがて、大きく口が開き、大きく息が吐き出され、呼吸が始まった。
「ぷはぁ、はぁ、はぁ」
荒い呼吸の百合ちゃん。そして手で口元を押さえ、びっくりしたぁ~、と呟いた。
(どんなに奇妙な関係でも、意思があれば続いていく)
みくりの心の声。
風見は部屋に残された百合ちゃんの使ったマグカップをただじいっと見つめている。真剣な表情で。
(どちらかが変えたいと願わない限り)
津崎は自分の部屋のベッドに座っている。
(バランスを壊さない限り)
リビングでパソコンを見ているみくり。やっさんの商店街の参考に恵比寿のファーマーズマーケットの記事を読んでいる。
(いつまでも、このまま続けていける)
部屋で一人、メガネを上げる津崎。

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津崎の会社。社内が何やらざわついている。
それは何人かの異動と何人かの退職が発表されていたからだ。

退職 津崎平匡  システムソリューション部
退職 佐藤学   システムソリューション部
退職 中村陽子  システムソリューション部
退職 斉藤絢太  プロダクト・マーケティング部
退職 横井歩美  プロダクト・マーケティング部
退職 岡島有希  プロダクト・マーケティング部
退職 長谷川圭介 営業部

「どういうことだよ?」、と小さい声で感情的に言う日野(藤井隆)。
「あんなに優秀な津崎さんがリストラなんて、納得いかねぇ!社長全然分かってねぇ!」
いつものお昼休憩の部屋にいる日野、風見、沼田。
日野は怒りを露にしている。
「日野くん、色々とね」、と沼田が声を掛ける。
「沼田さんは納得してるの?」、と日野。
すると沼田は痛みに顔を歪めて、お腹を抱え蹲る。
「ここは自分が残れることを喜びましょうよ」、と風見。
「でもさぁ、」、と日野。しかしその日野の言葉を遮って、風見は続ける。
「じゃあ、津崎さんの代わりに辞めますか?」
「え?」しばらく考えた日野は、家族が、家のローンが、と慌てだす。
「ほらね」、と風見。
「俺が、俺が辞めて丸く収まるなら、そうしたいくらいだ」、と沼田はソファーに倒れ込む。
「インフラエンジニアはいなきゃ困るでしょ」、と日野。
「津崎さんならすぐ、次の仕事見付かりますよ」
風見のその言葉に少し納得できた日野は、デスクのパソコンに向かっている津崎を見やる。
「昼休み返上で職探しかぁ」
津崎は、みくりのお弁当をデスクで食べながら、パソコンに向かっていた。一口食べて、パソコンに向かう、また一口食べてパソコンに向かう。大忙しのようだった。

みくりはやっさんの商店街の中西の元へ来ていた。
時間短縮のために事前アンケートを作ったので、みんなに配って記入してもらい、回収しておいてほしい、と。
おぉぉぉ~!、と受け取っている中西。

「そうですか、分かりました。またご縁があったら、よろしくお願いします」
自分の会社のビルの玄関前の芝生に座り、電話をしていた津崎。そして芝生の上でもパソコンを左手で操作し、右手のスマホでどこだかへ電話をかけている。
「もしもし、津崎と申しますが…」

夜、津崎のマンション。
夕食をペロリと平らげ、津崎は早々に自分の部屋へ入っていく。
(最近の平匡さんは忙しそうで、料理についてもノーコメント)
淋しそうな心の声のみくり。
(全部食べてるし、まずくはないと思うんだけど)
津崎の部屋の扉を眺める。
「ほんとですか?」
立ち上がって興奮して言う津崎。はっとしてリビングの方を見て、小声になる。
「はい、ありがとうございます。明日ご挨拶に伺います。はい、失礼します」
ほっとして、大きいため息をつき、急いで何枚かの書類をファイルにしまった。

翌朝、みくりが食器を洗っていると出勤支度を終えた津崎が部屋から出てきた。
「みくりさん、今日の夕飯は外で食べませんか?」
「外?」
「このメモの場所で待ち合わせを」
津崎はそう言って、手書きのメモをみくりに手渡す。
「18時45分に集合でお願いします」
「はい」
津崎を見送った後、もう一度メモを見るみくり。そこには、

『象の鼻パークにいる
ゾウの像の前に
集合してください。』

と、ある。
馬車道駅からの地図と、ご丁寧にゾウのイラストまで描かれていた。
頭をかしげているみくり。

朝の出勤時間、周りを警戒しながらそろそろと歩く百合ちゃん。
「百合さん!」
びくっとする百合ちゃん。後ろから風見が駆けてくる。
「おはようございます」
「おはよう」
目も合わせない百合ちゃん。
「避けなくても」
「避けてなんて」
「バーにも来ないし、メールも無視」
「忙しかったの」
「僕も一応人間なんで、ここまで避けられると、それなりにヘコミます」
ビルの中を一緒に歩いている百合ちゃんと風見に気付く、百合ちゃんの後輩の梅原ナツキ(成田凌)。
「二度と話したくないのなら、もう近付きません」
「別に、そういうわけじゃ…」、と足を止める百合ちゃん。
風見も俯く。
「風見さん?」
その時、女性の声がして、風見と百合ちゃんはそちらへ顔を上げる。五十嵐杏奈(内田理央)だった。
「この前はどうも」、と杏奈は百合ちゃんに頭を下げる。
「こんにちわ」、と百合ちゃん。
「土屋さん」、と今度は梅原ナツキ。
風見と杏奈に気を利かそうとした百合ちゃんは、ナツキの腕を引っ張って、早々にその場を後にする。
その様子を見送る風見と杏奈。なにかあったんですか、と杏奈。
「あっても話さない」
イラついている風見。
「珍しい、怒ってる」、と杏奈は笑って言う。
「怒らせてるんだろ」
「やったぁ!関係が一歩前進!」
「きみにあだ名をあげよう」、と風見。
「ポジティブモンスター」、と杏奈に指を指す。
「ポジモン?ポジモンゲットだぜ!」、と天に拳を突き上げる杏奈。
やっぱりイラついている風見。

エレベーターが開き、たくさんの人たちが吐き出されていく。
その中に残っているのは百合ちゃんとナツキ。
「いい感じでしたね、イケメンと」
「どこが。親子ほども年が違う」
「いいじゃないですか、それくらいのハードル。」
「それくらい?」
「生きて、…会えるんだから」
ナツキのその言葉に、まゆをしかめて顔を上げる百合ちゃん。
百合ちゃんを見てから、悪戯っぽい笑みを浮かべるナツキ。
驚く百合ちゃん。

津崎の部屋でアイロンをかけているみくり。
(外で夕食、突然なぜだろう?)
みくりは津崎の誕生日の日のことを思い出す。
手作りケーキを部屋で食べながら。
≪みくりさんの誕生日に何もしなかったことが悔やまれますね≫、と津崎。
≪外で食事くらい出来ればよかったのに≫
≪じゃあ来年おいしい焼き鳥屋さんで≫、とみくり。
≪焼き鳥で良いんですか≫
≪家で作らないものが良いんです≫
それを頷いて聞いていた津崎。それを思い出し、焼き鳥だ、と一人で微笑むみくり。
(来年はあまりに遠いから、連れて行ってくれようとしている)
みくりは自分の洋服が入っている収納扉を開けて、洋服を選び始める。
(初めての待ち合わせ、初めてのデート、)
張り切り始める。鏡で見ながらポーズを取ったりしている。
(可愛く攻めるか、張り切りすぎても良くないし、)
(焼き鳥の匂いがつくとなると)
しかし次第に表情が曇って行き、ついには鏡の前で頭を抱えてしまう。
(決まんない…)

夜になり、指定の時間に指定の場所へと進むみくり。ゾウさんの置物を通り越して、道を進む。
すると目の前に、ゾウさんの置物の横で、自分を待っている津崎の後ろ姿を見つける。自然と笑みがこぼれるみくり。
しばらくその姿に見惚れていると、津崎が振り返り、みくりに気付いた。こっちに手を振っている。みくりは小走りで駆け寄る。
「時間ピッタリです、行きましょう」、とみくりの手を取る津崎。自然に恋人つなぎ。
嬉しそうなみくりと照れくさそうな津崎。
並んで夜の道を歩く。
「たまにはいいですね、こういうの」、とみくり。
「月に一度は外食日を設けましょうか」
「いいですねぇ!」
「今まで気づきませんでした」、と津崎。
「私もです、さっき初めてデートしたことなかった、って気付きました」
微笑んでいる津崎。お店の前で足を止める。ここです、という津崎の言葉に顔を上げるみくり。
大きなお店の外観、『Alte Liebe』
「あの、心なしか、高そうな…」
慌てるみくり。
「問題ありません行きましょう」
意気揚々と歩き出す津崎と、眉間にシワの寄る不安そうなみくり。

『逃げるは恥だが役に立つ』ネタバレ&感想その3につづく