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『逃げ恥』第9話・完全ネタバレ感想レポート!!セリフあり!その1

『逃げ恥』第9話ネタバレという名の感想・セリフ全文ありの完全レポート!!PART1!


前回の回想を経て、現在のシーンへ。
館山に着いた津崎(星野源)と、マンションまで帰って来ていたみくり(新垣結衣)が電話で、会ってハグすることを約束し、結局別々の夜を過ごす事になる。
今回の場面は、みくりが一人で朝ごはんを食べるシーンから。
(平匡さんは帰ってこない)
みくりの心の声。
みくりの両親に無理矢理引き止められ、一泊させられた後、会社で緊急のトラブルが発生し、津崎はそのまま呼び出されてしまったという。
そして場面は津崎の会社に映る。ドタバタと社員たちが忙しなく行き交っている。
若い社員の渡辺(葉山奨之)が津崎のもとにやって来て報告している。それを受けて、津崎は呟く。
新しいバグ?また?、と。
そして自分の机を両手でドン!と叩き、「バグの日か!!」、と大きな声で叫ぶ。
その声に静まり返る同僚たち。
遠くから、津崎さんが感情的になってる、と驚く同僚の日野(藤井隆)。そこに居合わせた沼田(古田新太)と風見(大谷亮平)も驚いている。
場面はマンションになり、夕飯を準備しているみくりが映る。携帯が鳴り、見てみると津崎からのメール。

差出人:平匡さん
宛先:みくり
件名:
日付:2016/10/31 19:15
今日こそは絶対に帰ります!!

(文面はさほど変わらないが、日に日に切迫感が増している)
みくりは津崎からのメールを過去にさかのぼって見返す。

2016/10/29 19:32 明日には帰ります。

2016/10/30 19:23 今日は帰ります!

2016/10/31 19:15 今日こそは絶対に帰ります!!

(帰りたい気持ちがとても伝わる。それで充分。)

深夜、津崎はタクシーでマンションへ帰宅。慌てて部屋の明かりがついているかを外から確認。
電気がついているのが見え、自然と笑顔がこぼれる津崎。ダッシュして部屋まで急ぐ。
部屋に入ると電気をつけたままソファーで眠っていたみくり。夜ご飯は二人分がラップに包まれたまま。ブランケット(ひざ掛けかな?)をかけてやり、津崎はしゃがんでみくりの寝顔を見詰める。それから不器用な手つきで、ゆっくりと慎重に、起こさないように、津崎は寝ているみくりの頭を撫でる。最初は緊張しているような表情だったが、次第に津崎も穏やかな表情になって行く。部屋の電気をリモコンで消して、その場を後にした。
朝、いつものスマホのアラームで目が覚めたみくり。自分にかかっている毛布に気付く。テーブルの所まで歩いてくると、津崎からの置手紙が。
『みくりさん 仮眠してまた出勤です。
用意してあった夕食、会社で食べるのに持って行きます。
今日こそ必ず帰ります。 津崎平匡』
テーブルに置いてあった津崎の分のお皿はからになっている。
このまま一生会えなかったりして、と呟く寂しそうな表情のみくり。
津崎の会社の場面に映る。
まだ出勤してくる社員も少ない中、自分のデスクで、いつものタッパーに自分で詰めてきたみくりのご飯を、朝ご飯として一人食べる津崎。そこへ紙コップのコーヒーを持った風見が現れる。津崎がごちそうさまでした、をしたタイミングで後ろから声を掛ける。早いですね、と。
今日こそは定時で帰りたいので、と津崎が答える。
コーヒーを差し出してくれた風見に目を泳がせる津崎。居酒屋での出来事を思い出す。
≪津崎さんより僕の方が彼女のことを知ってるかもしれない。見えているというべきか≫
風見は津崎の後ろに座り、人気のないオフィスで語り始める。
「正直に告白しますが、僕はみくりさんが好きです」
少し反応を見せる津崎だが、風見は一人続ける。
「だけど、津崎さんの好きとは、違うと思います」
不思議そうな表情になる津崎。
「僕は津崎さんも好きです。」そして風見。「この前はすいませんでした」
そう言って席を立ち、歩いていく。
「あの」、津崎がそう言って立ち上がる。風見も気付いて振り返る。
この間、百合さんの車の中で、実は起きてて、と津崎は口を開く。
≪向こうは僕の気持なんか考えちゃいないのに、自分ばかり見ている彼女に、何を言えば良かったんでしょう≫
津崎はその時の言葉を思い出す。
「風見さんの話を聞いて、とても大事なことに気付くことが出来ました」
ありがとうございました、と津崎は風見に頭を下げる。
狸寝入りで人の話を聞くなんて悪趣味だな、と風見がそっけなく返す。すみません、とまた頭を下げる津崎。
それを見てからははは、と笑う風見。
「な~んて、気付いてました」
気付いてて、あの話を?、と津崎。
僕は性格が悪いんです、そう一人で笑って歩いて行ってしまった。
なんかみんな大人だなぁ。思ってることをちゃんと口に出して、しかも頭下げたり、感謝の言葉を臆することなく言えるって津崎は出来た人間なんだなぁってつくづく思いますね。大抵うやむやにしちゃうのが普通だけど、お酒の席の話だし。流れているものを止めてまで、ちゃんとお礼を言えたり、ダメだった自分を反省できるって、尊敬だなぁ。風見もかなり良いヤツだ。ちょっと印象変わりましたね。
場面は変わって、今度は百合ちゃん(石田ゆり子)の会社の風景。外で社員たちが新商品のPRをしている。
「エピナルから新しい美容液が発売になりました」
道を歩く人にアンケートや試供品を配っていたり、テントが立ち並び、商品の紹介をしたりして、かなりの賑わい。
百合ちゃんも歩いている人たちに新商品の試供品を配っている。
商品のポスターが映る。
NEW Epinal
Balancing Serum    GODARD
キャッチコピーは『細胞から美しく。私の肌は私が守る。』

試供品を受け取ったみくりは百合ちゃんに気付き、駆け寄る。
百合ちゃんは後輩たちにみくりを紹介する。
「私の姪。こっちは自慢の部下」
「お噂がかねがね」
みんなで挨拶を交わし合う。すると外国の女性がイベントのアンケートに答えられず、対応している社員も苦戦しながらやり取りをしているのを百合ちゃんが見付ける。みんなで目を向けると、後輩の柚(山賀琴子)は気付き、すぐに、行ってきます、と笑顔でその場へ向かった。英語で説明をしている柚を羨ましそうに見ているみくり。梅原ナツキ(成田凌)も混み合ってきた列を見つけ、カウンターへ応援に向かう。にこやかな笑顔で対応するナツキを、みくりはまた羨ましそうに見つめる。
「どうした?」
楽しそうに働いてるなぁと思って、と百合ちゃんの問いに返すみくり。
みくりも働けば?子供がいる訳じゃないんだし、仕事したっていいんじゃない?
そうだね、考えてみる、とみくり。
アンケート書いてって、と用紙を渡され、仕事に戻っていく百合ちゃん。
その後ろ姿を追いながら、みくり。心の声とともに表情が曇っていく。
(実は今、家事でお給料をもらっているんです。仕事なんです、とは言わる訳もない)

Epinal お客様アンケート

この度はエピナルの新製品発売イベントにお立ち寄りいただき、誠にありがとうございます。
様々な方からのご意見を参考にさせていただきたいので、ご協力くださいますようお願い申し上げます。

質問① あなたご自身のことについてお伺いいたします。
お名前 年齢 職業 性別 メール

質問② あなたはエピナルの化粧品を今までに使用されたことがありますか?
ある ない

質問③ ②で『ある』と答えていただいた方に質問です。 今後も使用したいと思いますか?

みくりはふとアンケート用紙に目を落とす。職業の欄に目を留める。
(はたから見れば私は、無職なんだろうか?)
そして職業の欄に、主婦、と書き込む。

「風見さん?」
そう言って若い女性が風見に近寄ってくる。お久し振りです、と。
分からない、というリアクションの風見。
風見の会社のビルの玄関口で話す二人。
「五十嵐です。去年合コンした」、とその女性(内田理央)は言う。
あぁ!渡辺くんに無理矢理連れて行かれた、と風見は思い出したように言って笑う。
「今晩飲みに行きません?」
いきなりですね、と風見。
「興味あるんで」、とその女性は全くひるまない。
「僕が君に興味ないとは考えないんだ?」
結構バッサリ凄い事を言う風見(笑)。
「じゃあなんで興味ないのか飲みながら聞かせてください。今度で良いんで」、とその女性は笑って返す。
Epinalのイベントが終わり、業者さん達が広場で撤去をしている。百合ちゃんの会社の社員たちは集まって片付けをしながらみんなで話している。そこへ遅れて百合ちゃんがやって来る。
「これ終わったら直帰でいいわよ」、とみんなに告げ、お疲れ、と先に出る百合ちゃん。
歩き出すと、お店の入口で叫んでいる男の子の声がする。顔をあげてそちらを見る百合ちゃん。
「帰らない!買って!」
「今日はダメだって」
「やだ!買って買って!!」
男の子は一緒に来ているお父さんの手を引っ張り、困らせている。今度買ってやるからな、とお父さんがその子を抱っこしてあげている風景を微笑ましそうに見ていると、百合ちゃんはその男性と目が合う。その男性はなんと田島だった。大学の同級生で、この間会社のトラブルで再会した相手だ。驚く百合ちゃん。
≪ハメを外してみない?≫
とっさにあの時のことを思い出す。田島も気付き、お辞儀をする百合ちゃん。
場所を変えて、ベンチに座る田島と百合ちゃん。男の子は一人でサッカーボールを蹴っている。
「離婚成立して父一人、子一人。親権はいらないって言われて」
百合ちゃんは隣で険しい顔をしながら頷き、聞いている。
「土屋さんと飲んだ時は財産分与だなんだって揉めてた一番最悪の時」
言ってくれたらよかったのに。昔のよしみで話くらい聞いたわよ、と百合ちゃん。
「じゃあ今度、デートしてくれる?」、と詰め寄る田島。
眉間にシワを寄せる百合ちゃん。
「昼間の健全な」、と田島が付け足すと、二人で笑い合う。頭を押さえて笑う百合ちゃん。

津崎のマンションの場面に映る。
ハンバーグを煮込んでいるみくり。すると玄関から音が。気付いたみくりは急に笑顔になり、玄関に向かう。
玄関に来ると、津崎が靴を脱いでいた。笑顔になるみくり。
津崎もみくりに気付く。お互いに見つめ合い、微笑み合う。
そしてゆっくりと津崎がこぼす、「疲れた」。
みくりはそれを微笑みながらお疲れさまでした、とハグをして受け止める。
しっかりと抱き締めあう二人。なんかいつもより密着度が高い!!(笑)
ハグを噛みしめているみくりに津崎が言う。
「前に言ってたこと、分かります」
その言葉に目を開けるみくり。
「癒される」、と津崎。
その言葉に笑顔になったみくりはまた目を閉じる。
今度は津崎がハグを噛みしめていると、みくりが突然動き出し、「くさい」、と一言。
その言葉にハッとして津崎は急いで体を離す。すいません、お風呂、と津崎が言い掛けると、
「こげくさい…」、とみくり。
夕食が並ぶテーブル。向かい合って座る二人。しかし目の前には焦げまくりのハンバーグ。
「今日こそ美味しいものを食べて貰いたかったのに」、とみくりが落ち込んで言う。
「気持ちだけで充分です」、と津崎。
「館山まで迎えに来てくれて嬉しかったです」
「会えませんでしたが」、と津崎が笑う。
「はい」、とみくりも笑う。
「帰りました」、と津崎。
「お帰りなさい」
「ただいま帰りました」
言ってませんでしたね、とみくり。
はい、言ってませんでした、と津崎。
「帰るなりしちゃいましたもんね、先週分のハグ」
すると津崎が「今日も火曜です」、と返す。
照れたように目を泳がせ、みくりが言う。今日の分は食後に…、と。
食後も良いですが、とここで意外にも津崎が新たな提案をする。
「食後も良いですが、貯金はどうでしょう」
「貯金?」
「前借りがアリなら、貯金もアリなんじゃないかと。貯めておいて癒されたい時に払い出す」
「私は常備薬ですか」、とみくり。
「勿論、みくりさんが癒された時もあると思うので、そこは応相談で」
動きが止まるみくり。
「いずれにせよ、システムの再構築が必要です」
「システムのさい、こう、ちく?…」
みくりの顔にハテナマークが浮かび上がる。

ここでドラマタイトル。
『告白』

場面は八百安。眠っているひらりちゃん。やっさん(真野恵里菜)のジャム作りを手伝っているみくり。
契約結婚の契約内容の改定をすることになる、とみくりはやっさんに話している。
≪以前、恋人ができた場合の項目は作りましたが、恋人が雇用主だった場合を想定していませんでした。まずはここから再定義する必要があると思います≫
津崎とのやり取りを説明するみくり。
「彼氏、面倒くさっ」
やっさんが顔を歪める。
もとは私がハグをシステムとして導入しちゃったんだよね、とみくりが語り始める。
それをいまさら「そんなシステムチックにならなくても気持ちのままにハグすればよくないですか?毎日でもいいんですよ!」とは言えなくて、と。
「もう痛恨のミスはしたくない!」
ふ~ん、と聞いているやっさん。
よくわかんないんだよねぇ、とみくりはまだまだ語る。
こう、なし崩しでここまで来ちゃって、向こうは私のことホントに好きなのかなぁって。
「え?好きって言われてないの?」、とやっさんが驚いて聞く。
言われてない、とあっさりみくり。
「一度も?」
「言われてない」
向こうは彼女いたことない人なの。だから私のことが好きで盛り上がってるっていうよりも、初めての彼女らしき相手に盛り上がってるだけかもしれない、とみくりが続ける。顔を歪めながら聞き入るやっさん。
「同居して、家事してくれて、ハグが出来る女なら、誰でもいいんじゃないかっていう可能性が…」
悩んでいるみくりにさらに追い打ちを掛けるようなやっさんの一言。
「あり得るな」
場面は変わり、津崎のオフィス。津崎に沼田が質問をしている。
「貯金ですか?」
津崎くんは今、どのくらいの資産を持ってるのかな?、メモやボードを片手に聞いてくる沼田。
「なぜそんなことを?」
実は、恐ろしい所から金を借りてしまって、カウカウファイナンス…
「それ漫画ですよね」
沼田がそう言い掛けると津崎が素早いツッコみ。止まる沼田。
「…い、いや、知り合いのブロガーがSEの平均貯蓄額をまとめて記事にしたいと言ってるんだ。この表で言うと、どのあたりかな」
そう言って、沼田は津崎の前に用紙を差し出す。

SE/プログラマーの平均貯蓄額分布

50万円未満 21%
50万円~100万円未満 14%
100万円~200万円未満 18%
200万円~300万円未満 13%
300万円~400万円未満 9%
400万円~500万円未満 6%
500万円~1000万円未満 12%
1000万円以上 7%

ささっと指を指す津崎。
参考になった、どうもありがとう、と沼田は言うと、今度は違う社員に同じ話を始めた。不思議そうにそれを見る津崎。
「食品衛生責任者の資格、ご両親が持ってて良かったね」、とみくり。
八百安に新しい台を作り、そこに野菜ジャムを並べる。みくりは造花を飾っていく。
公務員資格は?県庁で働いてた時の、とみくりがふいに尋ねる。
あぁ、あれは親父のコネの契約社員枠、資格は自動車免許だけと答えるやっさん。
知らなかった、と目を丸くするみくり。
あの頃うちら会ってなかったじゃん、とやっさんは話す。あの頃、みくりは大学の友達と遊んでて、世界が違った、と。
「デキ婚して、専業主婦になるって言ったときも何か下に見られてる気がしたなぁ。やっさんの人生それでいいんだぁ~って。」
みくりはやっさんの元へ行き、「ごめん」、と伝える。
今ならわかる、主婦のありがたみ、と。
「私は今、お給料貰えてるから、仕事として完璧な家事をやろうって思えてるけど、そうじゃなきゃここまで頑張れるか分かんない。みんなすごいよ、働きながらとか、子育てしながらとか。」
「誰も褒めてくれないしねぇ」、とやっさん。「そんなの当たり前だろって」
頷くみくり。
(主婦という仕事、本来労働の対価は賃金として支払われる。主婦の価値とは一体…)
すると突然、ネコの鳴き声が。
ここで久々パロディー来たーーーー!!
壁に、『主婦』と墨で書かれた掛け軸の作品が飾られている。
画面右上には 価値は一体?書『主婦』 とある。
左下にはどこだかで観たような、虫眼鏡を持った招き猫が鑑定中と書かれた小判を手にしている。
そこに白い着物を着たみくりが白い手袋をして虫眼鏡を持ち、その書物をじいっと見ている。
(主婦は、賃金という形では報酬を得てはいない。しかし一家の生活を支える立派な職業であるように思う)
目を細めたり、険しい顔をしたりして鑑定をしている模様。
「オープン ザ プライス!」
その声に振り返り、電光掲示板の発表を待つみくり。
「一、十、百、千、万、十万、百万、」、とカウントが聞こえると、金額が打ち出される。
¥ 3,041,000
「おぉ~」と観客から声が上がる。
(主婦という職業の報酬はなにで支払われるのか)
(生活費によって対価とされるのか、それとも…)
考え込むみくり。

場面は変わって、津崎のオフィス。いつもの部屋とは違って別室でのやり取り。
テーブルの上には『従業員貯蓄額ランキング』という書類。
俺、もうヤダ、と呟く沼田。
その部屋にいるのは竹中と沼田と若い社員の渡辺(葉山奨之)の三人。
沼田さんが言い出したんでしょ、リストラするなら余裕がある人からだって、と竹中。
みんなホントのこと話してるか分かんないしさ?、と沼田がボソボソと話す。
なんなら全員、見栄張って答えてるようにも思えるしさ?
「社長の言う通り、総合評価が下の人から順当に切って行きましょうよ」、と沼田に言う竹中。
「この7人でいいんじゃないですか」
沼田の前には7人の人事評価の用紙が並べられている。
その中には

No.0090310
正社員
システムソリューション部
日野 秀司(ひのひでし)
昭和51年6月8日(40歳)
基本情報技術者
40/180

の姿が!
「うち、今日お祝いなんだぁ」
お昼の時間、いつものように津崎と風見と並んで座っている。
食べ終わり、お弁当を片付けながら日野がご機嫌に言い出す。家のローン10年分、完済記念!、と。
おめでとうございます、と津崎。
残り、まだ25年あるけどね、と日野。「終わる頃、俺、65歳」、と遠い目。
しびれますね、と風見。
って言うか、震えますね、はははは、と日野の乾いた笑い。
津崎さん家買わないの?子供産まれたら狭いじゃん、と日野が津崎に話を振る。
「子供?」
しばらく考えてから手で口元を覆い始める。そのままついに顔を隠す。
「うん?なんで赤くなる?」
驚いている日野。
何でもありません、何でも、と顔を隠したまま手で否定するジェスチャー。
風見もそんな津崎を覗き込むように見ている。
(実は籍も入れていなければ、子作りに相当する行為すら出来ていない段階だと、言える訳もない)
日野が戻っていくと、風見がつかさず質問をぶつける。
「子作り中なんですか?」
違いますよ!慌てて否定する津崎。
「いっそホントに籍を入れては?」
風見がそういうと、二人が座っているソファーの背もたれが動く。まさか?(笑)
「考えたことがありませんでした」津崎はいつだかのセリフを言う。
「自分には一生縁のない話だと思っていたので」
「まぁ、今のままが気楽ですよね」
風見は続ける。賃金が発生する契約結婚だからこそお互いに気を遣った生活ができる、と。
「そ、そうですね、確かに」、と津崎。
それをソファーの後ろでやっぱり(笑)聞いていた沼田。険しい表情をしている。
夜、おうちに帰宅してからの夕食の場面。
みくりがご飯をテーブルに並べながら、沼田さんのクックパッドの更新が先週からパッタリと途絶えている、と話す。
あぁ、最近忙しそうで、と津崎。周囲の人に貯蓄はあるのか聞いて回ったり、と。
それを聞いてみくりは考えながら言う。
ベンチャービジネスを始めるんじゃないですか?起業のための資金集めですよ、と。
「なにか料理に関するビジネスとか」、と言い掛けて突然ひらめく、みくり。
「もしそうなったら、八百安の野菜ジャムを一枚嚙ませてもらって、百合ちゃんにブランディングのアイディアを貰って、主婦から独身オシャレ層にまで訴求できるビジネスを…」、と、ひとしきり一人で盛り上がり、自分で気付いて打ち消した。
あ、すいません、妄想を垂れ流してしまいました、と。
「一瞬で、そこまで広げられるのに感心します」、と津崎。
なにに活かされるわけでもありませんが、とみくり。
館山に行ったとき、と津崎が話し始める。
みくりさんのお父さんに津崎くんの実家に蔵はあるのかと聞かれました、と。
「ん?」
祖父の家にありますと答えたら、お宝は眠っていないのか、なんなら僕が探しに行くから、めぼしいものでも見付かった暁にはお宝鑑定の番組に応募させてくれないか、と。
「うちの父、昔から好きなんです」
「お宝の価値がゼロだった場合と、」
ここで突然、呆然としている栃男(宇梶剛士)の写真が写る。魂が抜けたような。
「高額だった場合のリアクションまで見せてくださいました」
続いて、満面の笑みの栃男の写真が写る。
個人的には今回、ここが一番ウケた(笑)。良い笑顔すぎて!!この意見多いはず!!(笑)
色々すいません、とみくり。
感心しました。森山家はなんてイマジネーションが豊かなんだろうって。
「物は言いようですね」、と控えめに言いながら席に着くみくり。
「でも、みくりさんが契約結婚を言い出さなければ、今はなかったわけですし。どんなに突拍子が無かろうと、イマジネーションは現実を変える力があると思います」
そう言って、いただきます、とご飯を食べ始める津崎。聞き惚れていたような表情のみくり。
(平匡さんにかかれば、私の突拍子のなさも、しょうもない妄想も、現実を変える力に変化する)
(好きだと言われなくても、このままで充分幸せかもしれない)

CM
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場面はBar山。
百合ちゃんはお酒のグラスをもてあそびながら切り出す。
「ある人にね、デートに誘われた」、と。
隣にいた風見とマスター山ちゃんは驚いた表情をしている。
「相手は?」、と風見。
大学の同期。広告代理店の営業部長。
百合ちゃんがそう言うと、マスターがエリートだ、と言葉を挟む。
「バツイチ、子持ち、だけどね」
「百合さん、母になるの?」
マスターが聞く。驚きを隠せない風見。
ならないよ、そんな簡単なもんじゃないだろうし、と百合ちゃんは答える。
「ただね、子持ちの人と結婚すれば今からでも子供が持てるんだって新しい発見だった」
「子供欲しいですか?」、と風見。
「う~ん、私の場合はみくりがいたからねぇ、娘がいる気分を味わえちゃったのよねぇ。最高よ、責任とらないで、ひたすら可愛がるだけ。」
美味しいとこ取りだ、と笑うマスター山ちゃん。
「そう、その代わり、深い喜びは知らないのかもしれない」、と百合ちゃん。
「深い喜びを知りたかったですか?」質問攻めの風見。
「残酷なことを聞くのね」
すいません、と風見が言う。
ふたりで話し込んで笑いあう風景を微笑みながら見詰めている山ちゃん。

一方、津崎の部屋。パソコンとにらめっこをしている。
パソコンの画面には新しい項目が増えている。
第9条 恋人(または好きな人)ができた場合
の下に、
第10条 雇用主恋人だった場合

津崎はそれを見ながら悶々と考える。
(想像もしなかった。「雇用主が恋人になった場合」)
頭を抱えている。ここでなんと津崎発信のお宝鑑定パロディー来たーーーー!!!新しい!(笑)
水墨画で書かれたみくりの顔。それが壁に飾られ、虫眼鏡を当てて見ている津崎。
画面右上には 手放したくない 水墨画『森山みくり』とある。
左下にはやっぱり、虫眼鏡を持った招き猫。鑑定中と書かれた小判を持っている。
(みくりさんは以前、)
≪いいですよ、私は。そういうことをしても≫
(しかし僕がとっさに断ったことで契約は不成立)
少し目を伏せる津崎。
(そもそもあの「してもいい」という言葉の真意はなんだったのか)
虫眼鏡を両手で持ったままほとんど動けていない津崎。ほとんど鑑定を忘れている。
(まさか)
津崎はハッとして、目を見開く。
「みくりさんは、好きでもない男とでも、そういうことをいたせる女性?」
現実の津崎になる。現実の津崎は虫眼鏡がないので、なぜか両手ではさみを握っていた。
(いや、そうは思えない、思いたくない)
心でそう言って、一人で頭を振る。
(ずうずうしいがひとまず、)
妄想パロディーに戻る。
(みくりさんが僕のことを好きだと仮定しよう)
一人で頷く津崎。
(みくりさんはすべて取っ払って考えた結果、303号室に帰る事に決めたことに言った)
(あれはなにを取っ払い、何を残したのか)
今度は水墨画が津崎平匡に変わっている。
(雇用主としての津崎平匡に価値を見出したのか。それとも恋人としての津崎平匡に価値を見出したのか)
(津崎平匡の価値とは一体…)
つばをごくりと飲み込む。すると鑑定のお時間が。
「オープン ザ プライス!」
その声に津崎は振り返り、表示板を見上げる。
「一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億、十億、…」
¥0
チーン!と響いた後、静寂が訪れる。
現実の津崎が映り、がっくりと肩を落とす。
(いけない、僕のような人間が慣れない妄想をしても、ネガティブなことしかイメージできず、逆効果)
持っていたハサミに気付いて、そっと元の場所に戻す。
(自分のマイナスばかりを考えるのはやめようと決めたのに)
必死に一人で頭を振る。顔をあげるとみくりが見ていた。声も出ず驚く津崎。
声は掛けたのですが、と不思議そうに見ている。
お茶を置き、足早に部屋を出て行った。
(声に出してなかったよなぁ?)自問自答する津崎。
(うっかり部屋に入ってしまったばっかりに、えらいことを聞いたような)
津崎の部屋に頭を当ててうな垂れているみくり。この言い回し好きだよね、みくり(笑)。
この間の新婚旅行で鞄を蹴飛ばしてとぐろエキスを見た時もそうだった(笑)。
≪みくりさんは、好きでもない男でも、そういうことをいたせる女性?≫
津崎がパソコン画面とにらめっこしながら、そう口に出して呟いていた時、みくりはもうお茶をもって部屋の中にいた。
リビングのテーブルで紙にペンで何かを書きながら心で呟く。
(軽い女だと思われている…)
(平匡さんだから、いたしても良いと思ったのに)

『つつましい 女だったら 良かったの?』

そう書いてからペンのキャップを締める。「季語がない」、と呟く。
「みくりさん」
名前を呼ばれ、驚いて、とっさにその紙を掴んで隠すみくり。
「お茶ごちそうさまでした」
見上げると、湯呑をもって立っている津崎。不思議そうにこっちを見ている。
そこに置いといてください、とみくりが言うと、津崎はテーブルの方へ。みくりはその用紙を破き始める。
破ってから、「あ、破りやすい、この紙」、と驚いたように呟く。不気味な笑みを称えながら破り続ける。
「すごい破れる…」
不思議そうにその様子を見ている津崎。しかし何も言う事なく、部屋に戻って行ってしまった。
小さくなっても小さくなっても、ただひたすら、無心で破り続けるみくり。

『逃げるは恥だが役に立つ』第9話ネタバレ&感想その2へつづく