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『砂の塔~知りすぎた隣人』第5話完全ネタバレレポート&感想その2

『砂の塔~知りすぎた隣人』第5話 PART2!見ていない人には追いつける!見た人には余韻に浸れる!ネタバレという名の完全レポート!セリフ全文!!


完全ネタバレレポートその1はこちら

体操教室の場面。
さようならー、と親子が帰っていく。生方のいた事務所のような部屋には、体操教室の様子を4か所の監視カメラで様々な角度から撮ったものが見えるモニターがあった。その映像を見ながら生方(岩田剛典)はふと亜紀(菅野美穂)の言葉を思い出していた。
≪うちの事を見張ってるんじゃないかって≫
同時に、その日の夜、和樹(佐野勇斗)と弓子(松嶋菜々子)が橋の近くで二人で座っていたことを思い出す。
≪あの人の事を疑っちゃったの≫
≪旦那さんはニューヨークにいるって聞いたわ≫、と寛子(横山めぐみ)の声も蘇る。
≪確か、鈴白商事にお勤めだとかって≫
それを思い出し、生方は事務所のパソコンで「株式会社 鈴白商事」のHPを開いてみる。
「はい、鈴白商事でございます」
「あ、ちょっとお伺いしたいんですが、」生方は電話をかけて言う。
「御社に、佐々木さんという方はいらっしゃいますか」
「どちらの部署の佐々木でしょうか」
「え~っと、ニューヨークに駐在してると聞いてます…」
「少々お待ちください」
少しの間を置いて、電話の向こうの声は言う。
「お待たせしました。ニューヨーク支店に佐々木という者はおりませんが」
「…そ、そうですか」
≪彼女の引っ越してきた部屋、ほら、高野亜紀さんの家のちょうど真上≫
寛子の言葉を思い出しながら、何かを掴んだような表情をする生方。

───

「新しい生徒さん?」
弓子が玄関先で言う。来客は寛子。寛子は高い声ではしゃいだように言う。
「どぉ~しても私と同じ先生に、フラワーアレンジメントを習いたいって!」
「どんな方なんですか?」
にっこりとした表情でご機嫌な寛子は玄関の扉を開けていらっしゃい、とその人を呼び入れる。
廊下で待っていたその人物はゆっくりと弓子の家へと入ってきた。
その相手は生方だった。弓子もリアクションをせずにじっと生方を見ている。
生方は弓子に会釈をする。
するとようやく弓子も微笑みを見せ、会釈を返す。
「女性ばかりの教室だと恥ずかしいから、ワンツーマンで習いたいんですって」、と声が弾む寛子。可愛いでしょう、と笑っている。寛子には笑顔を見せている生方だったが、「ほんと、可愛いわね」、と弓子が微笑んで言うと、笑みが止まる生方だった。じっと弓子を見詰めている。
「どうぞ」
弓子に促され、生方は一人、部屋の中に入る。生方は絶えず周りをキョロキョロと見渡している。
「ここはおひとりですか?」
「えぇ、私ひとり」弓子は教室の準備をしている。
「お子さんは?」
「いないわ」
「じゃあ、ご主人は?」
手を止めて弓子。「生方航平くん。私のなにが知りたいの?」
向き直って生方は正面から言う。
「別に、俺の先生がどんな先生か知りたいだけです」
「じゃあ私にも教えて、高野亜紀さんとはどういう関係?」、と弓子も真正面から言う。
「やっぱり特別な関係?」
「どうしてそんなことを?」
「別に、わたしの生徒がどんな生徒なのか知りたいだけ」口元に笑みをたたえて弓子は言う。
それがちょっと引っ掛かったような表情をして、生方が返す。
「特別な関係なんかじゃないですよ。昔、家が隣同士だったってだけです」
すると弓子、「亜紀さんはあなたの事を特別だって言ってたわよ」。
その言葉に驚いたような素の表情を出してしまう生方。それを見て思わず笑ってしまう弓子。
急いで俯き、表情を変えようとする生方。
「やっぱりあなた可愛いわね」、と弓子が笑う。
睨みつけるように弓子を見る生方。満足そうに笑っている弓子。そこへ寛子が入ってくる。
「お待たせ~!どう?参考までに私の作品持って来たわ~」、と赤い花の作品を抱いている。
それを生方にハイッ!と渡す。遠慮がちに笑いながら受け取る生方。
「赤いお花はねぇ、パッション!ほとばしる愛と情熱の証よ!」、と高ぶっている。
そのやり取りを微笑んで見ている弓子。「頑張りましょうね、生方くん」
何も答えず、弓子を見る生方。

───

一方、和樹は外の道路で、どこかに向けてカメラを構えている。
それを後ろから付けてきた成美(川津明日香)は隠れながら見ている。シャッターを切る音がしている。
「なに撮ってんだろう?」
そのまま和樹はその狭い道に入って行ったので、慌てて成美がその後を追い、狭い道に差し掛かる。
急いで角を曲がると和樹が成美を待ち構えて立っていた。驚き、足を止める成美。
「なんなの、さっきから」
「学校サボってるから心配で…」
「ストーカーみたいな事やめてくれる」
表情が固まる成美。和樹は来た道を翻し、歩いて行ってしまう。焦った成美は追い掛け、和樹の持っていたカメラを奪い取る。
「なにすんだよ!返せよ」慌てて和樹が取り戻しに来て、揉み合いになる。
「いいから見せなさい」
「やめろ!」和樹が声を張り上げる。
「なに撮ってるのよ!まさか人に見られたら困るような…」
「関係ねぇだろ。ウザいよお前、いい加減気づけよ」、冷たく言い放った和樹は去って行った。
成美は右手を強くぎゅっと握っている。

───

「新宿のホテルに俺の知り合いの女の子がいるから、明日、車でその子を成田まで送って欲しいんだわ」
いつもとは違う夜のお店で話す阿相(津田寛治)。聞いている健一(田中直樹)。
今日は周りには若い女性たちはいない。二人だけで座っている。
「んで、そこで待ってる男に引き渡してくれりゃあそれでいいから」
「え、え、え、えっと、それは…」、慌てる健一。
「あっ?」眉間にシワを寄せて阿相は言う。
「こないだ手伝うって言ったろ?副業」
「あ、あぁ、はい…」
「じゃあよろしくな、車これ使っていいから」、とテーブルの上に鍵を雑に投げる阿相。
「え、それだけですか…」
「そう!それだけで高野課長は1000万の契約ゲットー!安いもんだろ、フフフ」と笑っている。
「え、いや、…」健一が何かを言いかけようとすると阿相が遮る。
「言っとくけど、余計な事聞くなよ。その子にも、あと俺にも」
表情が凍り付いている健一。それを見てアヤシイ笑みを浮かべる阿相。

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───

一方、亜紀、家でスマホを操作している。和樹(佐野勇斗)に電話を掛けようか考えている。
時計の針は9時半を過ぎている。
ふと玄関が開く音がして、急いで立ち上がり、玄関へ向かう。
和樹だった。「おかえりなさい」、亜紀は和樹を見ながら続ける。
「今日、お兄ちゃんの好きなトンカツだよ。デザートにケーキも買っちゃった」、と一人で微笑んでいる。
和樹は目も合わせようとしない。
「お母さんね、お兄ちゃんとゆっくり話したい事が…」
和樹は亜紀の言葉をまるで無視して、自分の部屋に入っていく。
「今日、担任の先生に呼び出されたの」
足を止める和樹。
「時々、無断欠席してるって本当?お母さん全然知らなかった。」
和樹は動かない、喋らない、振り向かない。
「お兄ちゃん教えて、なにか悩んでる事あるの?」
何度も言うけど、コーチとの事は、あれは誤解だよ、お兄ちゃんが思ってるような…、と亜紀が言いかけると、和樹がようやく口を開く。けだるそうに。
「もうどっちでもいいよ、そんなこと」
「え?」
「っていうかさ、」鞄を落とす和樹。「教師に言われたくらいでワタワタすんじゃねぇよ。バカじゃねぇの?」
いつもの和樹とは想像できないくらいの冷たい表情、冷たい言葉に激しく動揺する亜紀。
「え、和樹、どうしたの…」涙目になる亜紀。
「どうして突然、そんな口きくようになったのよ」
「突然?あんたが知らなかっただけだろ、お、かぁ、あ、さん」、と見下すようなやり方でそう言い、荒くドアを閉められてしまう。顔を歪める亜紀。
「無断欠席?和樹が?」
家に帰ってきた健一が声を上げる。
「私、全然気付かなくて、ごめんなさい」、と言って頭を下げる亜紀。
「あ、いや、ママが悪いわけじゃ…」
と、少し考えてから健一は割と軽い感じで言う。
「でもまぁ。そういう年頃なんだろ。学校サボるくらい俺も良くやってたし、うん」、と亜紀の肩を軽く叩くだけ。
う~ん、と何かを考える表情で亜紀は和樹の部屋を見詰めている。

───

和樹は自分の部屋で、机に向かっている。
鞄からカメラを取り出すとカメラの中にSDカードがない事に気付く。
今日、成美にカメラを奪われた時の事を思い出す和樹。

───

場面は変わって橋口家。
寝込んでいた梨乃(堀内敬子)が部屋から出てきてお薬を飲もうとしている。

内服薬
橋口梨乃様
1日1回14日分
1回1錠
就寝時

「ねぇ、どうしよう!」
お水で飲んでいると、隣の部屋から成美(川津明日香)の声がして、莉乃は成美の部屋を覗いてみる。
「うん、あの転校生の高野和樹くんの」
あいつのカメラのデータ見てみたら、なんかめっちゃヤバい写真ばっかなの!
暗闇の部屋にパソコンが光っており、その前に座っている成美が興奮しながら誰かと電話をしている。
パソコンの画面にはたくさんの写真が並んでいる。
「警察言った方が良いかな」
成美の隣にまで来て、莉乃は食入るようにそれらの写真を見る。
たくさんの小さな子供と母親の写真たちだった。
「なんなの、これ!?」
梨乃の声に驚く成美。

───

翌日、亜紀が幼稚園のバスを待ついつもの列へ急ぐと、みんながなにやらざわついている。
ある用紙をみんな手にしている。
「おはようございます」、と亜紀が声を掛けると、一斉にみんなが散らばっていく。
亜紀は不思議に思う。みんなが手にしている用紙も気になったが自分は貰えなかった。
バスを送り出して、ロビーに戻ってくると、途中の廊下のような壁にたくさんの写真が張り出されているのを見る。たくさんのママさんが集まり、みんなで騒いでいる。
亜紀も人だかりを進んでそれらを覗いてみる。
『注意!周辺で盗撮魔が出没中!!スカイグランドタワーの皆さんも盗撮されています!!子供を持つお母様ばかりが狙われています!!皆さんお気をつけ下さい!!』との誰かの手書きの文字と共に、たくさんの写真が貼り付けられている。
「母親の写真ばっかり」
「こわいわねぇ」、たくさんのママさんたちの声が飛ぶ。
「なにこれ」、思わず亜紀も声を漏らす。
「ねぇ、これってあれに似てない?あの誘拐事件の…」
一部のママさんたちが丸くなって話している。その周りの多くのママさんたちが一斉に悲鳴を上げる。
「お宅の息子さんが撮った写真だそうよ」、と横から寛子(横山めぐみ)の声。
多くのママさん達がその声の方へ振り替えるように、亜紀も声の方に振り返る。
寛子やいつものママさん達、お久し振りな梨乃もいる。
「梨乃さんのお嬢さんがお宅の息子さんに無理矢理見せられたんですって」
梨乃も声は出さないものの強く頷いている。
「えっ?和樹が?」
ふと遠くに和樹がいたことに気付く亜紀。こっちを睨むように見ていた和樹だが、やがてどこかへ歩き出していってしまう。
「あっ…」
追い掛けようとした亜紀だったが、その前に寛子が立ちはだかって言う。
「事情を聴かせていただける?このマンションの平和のために」、と寛子の笑顔。
戸惑う亜紀。

───

「高野和樹くんが隠し撮りした写真には、このスカイグランドタワーの奥様の写真もたくさん含まれていました」
広い場所に移動してママさん達の緊急会議が始まった。橋口梨乃は皆の前に立って、声を上げる。
「これって盗撮ですよね」
「お母さんは気付かなかったんですか」
俯くしかない亜紀。
「なぜこんなおぞましい盗撮行為をしたのか、お母様から是非説明して頂けませんか」、と寛子。
亜紀はみんなの前に立って、頭を下げて言う。
「ホントすみませんでした」
でも、息子は部屋にこもってしまって、詳しい事はまだ…、と亜紀が言い掛けると聞いていたママさんが立ち上がって言う。
「それなんで済むわけないでしょ!これは犯罪よ!」
「そ、そんな、犯罪だなんて…。体は大きいですがまだ子供で…」、と弁解する亜紀。
よく言って聞かせますので、と頭を下げるも、梨乃に遮られる。
「あなたも薄々思ってるんでしょ?」
亜紀が振り向くと、梨乃が真っ直ぐに見据えて言う。
「今回の事件、あのハーメルン事件に似てるって。ダメな母親を処罰する。」
「どう見たってそっくりじゃない!」
梨乃は叫ぶ。
「ちょ、ちょっと待ってください!うちの和樹があの事件の犯人だって言うんですか!?」
「そうは言ってないわ、でもね、この騒ぎですっかり怯えてしまってる奥様もいるのよ」、と寛子が中に入る。
だから、絶対に犯人が息子さんじゃないと証明して差し上げないと、と。
「でもどうやってそんなこと…」
「餅は餅屋…」、と寛子。
「えっ?」亜紀が顔をしかめていると、寛子があっという間にスマホで警察に電話を掛けた。
「あ、もしもし、警察の方ですか」
驚く亜紀。そして慌てて家に走って戻る。家の鍵を差し込む瞬間に今日の言葉を思い出す亜紀。
≪今回の件、あのハーメルン事件に似てるって≫
ふと思い立ち、スマホを取り出す。ハーメルンのニュースを検索して開いて読む亜紀。
その記事には

R!ニュース
ハーメルン事件の被害者たち 共通点とは
東京都江東区のタワーマンションに住む女の子・前田千晶ちゃん(3)が2016年10月29日に失踪した幼児連続失踪事件(通称ハーメルン事件)で、新たな見解が発表された。
報道などによると現在までの被害者は4人。

などと書かれてある。亜紀はその記事の2016年10月29日、に目を留める。
「10月29日、」と呟く亜紀。同時に担任教師とのやり取りを思い出す。
≪10月29日、すべて無断欠席です。彼は休み時間、いつも一人でいる。和樹くんにはなにか人に言えない悩みがあるんじゃないですか≫
どうしてそんな口きくようになったのよ、との亜紀の言葉に、返してきた和樹の言葉も。
≪あんたが知らなかっただけだろ≫
決意したように、亜紀は家に入り、和樹の部屋のドアを叩く。
「和樹!開けて!」応答はないが、呼びかけ、叩き続ける。
「これから来るのよ、警察が!」
和樹教えて!10月29日どこでなにしてたの?和樹お願い、答えて、とドアを引っ張り、叩き続ける。
「和樹を守るためなんだから!」、と亜紀が言った途端、扉が開いた。
「俺を守る?」
教えて、あの写真、本当にお兄ちゃんが撮ったの?
だとしたらどうなの?
涙がにじむ、亜紀。言葉に詰まっていると、ふいに来客のチャイムが鳴る。
亜紀が応対すると、「警察です」、とドアホンに刑事の荒又(光石研)と津久井(上杉柊平)が映し出されている。
「高野和樹くんはご在宅ですか」
「はい、お入りください」、亜紀がそういうと、ロビーに入るための自動ドアが開き、荒又と津久井が歩みを進める。
亜紀は和樹のパソコンを抱きかかえ、和樹の部屋のクローゼットにしまおうとする。
「なにすんだよ、隠して良いのかよ!警察だぞ」
「わざわざ疑われるようなものを出しておくことないじゃない」、と亜紀。
「俺を疑ってんのは母さんだろ」
後ろから和樹が言う。驚く亜紀。
「お母さんを信じて、だっけ?信じてないのはそっちだろ」
必死に頭を振りながら亜紀は立ち上がる。
「ちがう…、お母さんは和樹の為に…」
和樹を守るために…、と呟くと「嘘つくんじゃねぇよ!」、と亜紀を振り払う和樹。
「全部自分のためだろ?近所の目が怖いだけだろ?」
驚いて動けない亜紀。
「あんたが守ってんのは、俺じゃなくて自分だろ?」
そう言い放ち、部屋を出て行く和樹。玄関を出た瞬間に荒又たちとバッタリ会う。
「高野和樹くんだよね?」
そういわれた瞬間に和樹は二人を突き飛ばすようにして、間を走り抜けて行った。
「おい!津久井!ほら!」
荒又にそう言われ、津久井が急いで追い掛ける。
エレベーターで逃げ切った和樹は一足先にマンションから逃げ出すも、近くにたくさんの警察官が張っている事に気付く。何とか開いている道を探し、一人和樹は走り出す。
同じタイミングで外まで出てきた亜紀と荒又たち。
「一体、なにがあったんです?なんで逃げたんですか」、と息を切らして津久井。
「あ、いや、別に、逃げたわけでは…」、慌てて亜紀が否定する。
「多分あの子、警察が来たって聞いてビックリしただけで」
津久井は興奮して今朝、みんなにばら撒かれた用紙を取り出し、亜紀に迫る。
「でも、この写真は息子さんが撮ったんですよね?」
「まだハッキリとは…」
「じゃあ被害者の子供達が行方不明になった8月15日と10月1日と10月29日ですが、」
津久井のその言葉に亜紀は、担任教師の言葉を思い出す。
≪10月29日、無断欠席です≫
≪あのハーメルン事件に似てるって≫、と梨乃の言葉も蘇る。
「息子さんの行動でなにか不審な点はありませんか」
迫ってくる津久井の言葉に頭を抱える亜紀。
「お母さん、なにか心当たりがあったら教えてください。我々が調べても良いんですが、逆にご迷惑をお掛けしたらいけませんから」、荒又の思いの他、優しく穏やかな言葉に、亜紀は重い口を開く。
「その日は学校も無断欠席した、と」

パトカーが音をうならせて走る。
それに乗っている津久井と荒又は何も話さない。
一人どこかを走り続ける和樹。

───

一方、車を走らせている健一。
亜紀からの着信にも気付かない。
自分の運転する車の後ろに乗っている若い女の子を気にしている健一。
恐ろしく覇気のない少女が俯いて車の後ろに乗っている。
「あの、成田空港から、どこ行くの?…」
健一が恐る恐る問う。「海外旅行?」
「しらない…」
その少女が視線も合わせず、消え入るような声でそう答えた。
「自分の行き先しらないの?」
少女は何も答えず、窓の方に目をやるだけだった。
「なんなんだよ、この仕事…」

───

電話を掛けている亜紀。
「パパ、たすけて…」
いつまでも繋がらない電話にうな垂れ、その場に蹲る。
後ろからヒールの音。
「亜紀さん」
振り返ると弓子(松嶋菜々子)だった。亜紀は立ち上がる。弓子は今朝のビラを手にしている。
それに目をやり、俯く亜紀。
「なにがあったの?」

完全ネタバレレポートその3につづく