リモートワーク・テレワークに!?Splashtop personalの利用レビュー!
外出先から自宅やオフィスのPCにアクセス出来たら便利ですよね。
無料のChromeのリモートデスクトップなどがありますが、無料のものではセキュリティの関係上、ファイアウォールを超えてのアクセスに踏み切ることが出来ませんでした。
そこで、登場するのがファイアウォールの設定なしでもリモートアクセスが出来るソフトウェアです。いくつかリモートアクセスのためのソフトはありますが、一番簡単に導入できる、有料のソフト「Splashtop personal」を購入して使用してみましたので、そのレビューやご紹介をさせていただきます。
Splashtopの入手方法やお値段は?
Splashtopの公式Webサイトを見ると個別の販売はしておらず、ビジネス版をライセンスで販売しています。企業で複数台導入する場合はこのほうが便利ですが、少数の導入や個人的に自分の家のパソコンにインストールする場合は困りますよね。
ですが、「Splashtop Personal」のパッケージ版がamazonで販売されており、これはパッケージの中に入っているライセンス番号でライセンス認証を行うと、ネットワーク外のパソコンやスマホから操作が出来るようになります。
価格は一年ライセンスが2,480円で、無期限版が32,890円で販売されています。14年以上使用する場合は無期限版の方がお得ですね。(これから14年間使う!という確信を持ってる人がどれだけいるか分かりませんが…)
Windows7にSplashtop Streamerをインストール
操作される側のPCにはSplashtop Streamerをインストールします。
Streamerはこちら↓からダウンロードできます。
http://www2.splashtop.com/ja/download
(試したのがWindows7なだけで、Windows10の32bitでも64bitでも使用可能です。)
Splashtopの設定内容とオススメの設定
【状態】タブ
インストール後はまずこちらでSplashtopのアカウントを作成します。
【設定】タブ
・[自動起動にします]にチェック
これをONにしておかないと、PC起動時にSplashtopStreamerが自動起動しないため、PC起動時に毎回手動でStreamerを起動しないと外出先からアクセスすることが出来ません。
・[サウンド]を[音声をモバイルデバイスのみに出力]にチェック
この設定にしないと、外出先からリモートで動画を再生したときにPC側に音が鳴ります。
・[システム電源オプション]を[スリープしない]にする。
Splashtopは接続先のPCがスリープ状態だとアクセスできません。PCがスリープ状態にならないように設定しておきましょう。(これはかなり重要です)
・[製品の品質向上に協力]のチェックを外す。
私は協力しません。
【セキュリティ】タブ
・[Windowsパスワードが必要]にチェック
Windowsのアカウントのパスワードが分からないとアクセスできなくなります。セキュリティが高まりますので必ずチェック。
・[セキュリティコード]が必要にチェック
リモートで接続する際にパスワードが必要になります。セキュリティが高まりますので必ずチェックし、出来るだけ強固なパスワードを設定しましょう。
・[自動的にロックします]にチェック
リモート接続を切断すると、接続先のPCが自動的にロックされます。ロックを忘れると、接続先のPCがWindowsにログイン状態のまま放置されてしまいますので、チェックを入れることを推奨します。
・[画面を非表示にします]にチェック
この項目にチェックが入っている状態で接続すると、接続先のPCのモニタには[Splashtop]と記載された黒い画面が表示されます。これを有効にしておくと他人に操作内容が見られなくなります。
【詳細】タブ
・[ポート番号]
通常は変える必要はないかと思いますが、ファイアウォール等の関係でポートを変える際はここを変更します。
・[プロキシの設定]
プロキシサーバーを設定していて、インターネットにプロキシサーバー経由で接続する場合はここで設定します。
・[インターネット探索]
Googleアカウントを設定すると、Googleアカウントから接続先のPCを探せるようになるのかな?使用していないので分かりません。
持ち出すWindows10のノートPCにSplashtopをインストール
http://www2.splashtop.com/ja/download
↑こちらからSplashtopのソフトがダウンロードできます。
使用しているPCはWindows10ですが、Windows8/RTで問題なく使用出来ました。
ファイアウォールやルータ設定を変更する必要はある?
リモート接続する際に気になるのはやっぱり「ファイアウォールの設定を変更する必要があるか?」ではないでしょうか?
パソコンにあまり詳しくない方はファイアウォールの設定に不安があると思いますし、詳しい方でもむやみに設定を甘くするのは心配ですよね。
Splashtopは通信にポート番号「443」を使用します。これは、httpsの通信に使用するポートですので、接続先、接続元共に、普通にインターネットができているようであればファイアウォールやルータの設定は必要ありません。
私も実際ファイアウォールの設定は結構ガチガチに設定しているのですが、Splashtopは特に何も設定を変更すること無く使用することができました。
「chromeリモートデスクトップ」ではこうはいきませんから、これは嬉しいですよね。
外出先からのPCでの使用感は?
外出先からはwimaxで接続しました。
私のwimaxはいまだにwimax2ではないため、実測で早くても2MbpsほどしかでませんがSplashtopでの操作で遅延などはあまり感じません。
もちろん、実際にPCを操作している状態よりは少々遅く感じますが、仕事で使う場合「報告書を記入したい」「エクセルで表計算したい」という作業であれば十分可能です。
スマホにもSplashtopのアプリをインストール
playストアにSplashtopのアプリがありますので、そちらをインストールします。
スマホからの使用感は?
私のスマホの回線はOCNモバイルONEのいわゆるMVNOの回線です。
LTEですが実測で早くても2Mbpsほど(遅いですね…)ですが、あまり遅延を感じず意外に快適に操作できます。
しかしながら、スマホの小さな画面にPCの画面を表示するわけですから、さすがに細かい作業は無理です。
これはSplashtopがどうこうという問題ではなく、ハードウェア上の問題ですから、どうにもなりません。
ただ、外出先から自宅のPCをスマホで操作できるというのは、信じられない革命的な便利さです。
プライベートでノートPCを持って行っていない場合でも、絶対にスマホは持っていますから、どんなときでもどんな場所からでもPCにアクセスできるというのは信じられない快適さですね。
セキュリティは?
接続元から接続先へアクセスしPCを操作するためには、
・Splashtopアカウント
・セキュリティコード
・Windowsアカウントのパスワード
が分からないとアクセスすることが出来ません。
100%ではありませんが、アカウントとパスワードが十分強固なものであれば、セキュリティはかなり高められるのではないでしょうか。
また、Splashtopで操作する側の端末が増えた場合、登録したメールアドレスに確認のメールが送信されます。このメールから端末の認証を行わないとアクセスすることが出来ないため、こちらもセキュリティを向上させている大事なポイントです。
また、通信はSSLで暗号化しているそうなのでここも一つ安心のポイントかなと思います。
Splashtop Personalは法人・会社で使用出来る?
リモートワーク・テレワークで使用するとなると、気になることがライセンスですよね?
ソフトの名称が「Splashtop Personal」となっているので「Personal(個人)ということは個人利用しか出来ないのかな…?」という心配があるかもしれませんが、Splashtopのパッケージ版を販売しているソースネクストのWebサイトには、使い方の一つとして「会社のパソコンを自宅・外出先から使える」「仕事場のWordを外出先で編集」と記載されているので仕事で使っても問題ないようです。
ただ、Splashtopの公式サイト(https://www.splashtop.com/terms/splashtop)には”Splashtop Personal is for non-commercial use only”と記載されておりますので、業務で使うかどうかは今のところ自己責任でお願いいたします。
2020/04/13追記
ソースネクストのWebサイトから「会社のパソコンを自宅・外出先から使える」「仕事場のWordを外出先で編集」の記載が削除されました。もしかしたらライセンスとWebサイトの表記の矛盾に気がついたのかもしれませんね。
そうなると、リモートワークやテレワークでSplashtop Personalを使用するとライセンス違反になる恐れがありますので、こちらのSplashtop Personalを仕事で利用するのはおすすめできなくなってしまいました。
テレワークやリモートワークでSplashtopを利用したい場合は、Splashtop Personalではなく、Splashtop Buisinessをご利用することをおすすめします。
Splashtopが繋がらない?
Splashtopが繋がらない可能性の一つとして考えられるのが、「無料版のSplashtop Personalで出先から自宅のパソコンを操作しようとしている」ことが考えられます。
Splashtop Personalを使えば無料でリモート操作が出来るように思われそうですが、出先からスマホやパソコンで自宅のパソコンを操作する場合は必ず有料版が必要になります。
無料版で出来るのは同じLAN内のパソコンの操作だけですので、異なるネットワークから操作しようとしたら有料版を購入してください。
まとめ
Splashtopの操作感はかなり快適なものです。
LAN内のリモート接続にUltraVNCを使用していたのですが、LAN内のUltraVNCよりもインターネット経由のSplashtopの方が軽快なのにはびっくりです。(しかも2Mbpsしか出ていないのに!)
毎年お金がかかるのはちょっと微妙ですが、ソフトの内容としてはかなりおすすめできるものかと思います。