将棋の王将の駒をよく見ると、一個は「王」なのにもう一個は「玉」になっているのにお気づきでしょうか。王将というくらいですから、普通に考えれば「王」が正しいような気がしますが、なぜ「玉」になっているのでしょうか。
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将棋のルーツはインドにあり
王将が「王」と「玉」になっている理由を知るためには、将棋のルーツを辿らなければなりません。
将棋のルーツを辿ってみると、なんと将棋の起源は古代インドにあるそうです。古代インドでたしなまれていた「チャトランガ」というボードゲームが将棋のルーツになっているそうです。ちなみに将棋によく似たボードゲームであるチェスの起源も同じく「チャトランガ」だと言われています。
「チャトランガ」が日本に伝来。最初は「玉」だった。
やがて、中国などで発展した「チャトランガ」が日本に伝えられました。日本に伝えられた時期は正確にはわかっていませんが、遣唐使として派遣された吉備真備が持ち帰ったという説が有力だと考えられています。
そしてこの「チャトランガ」が日本独自の発展を遂げ、戦国時代、武家の間で盛んに楽しまれるようになりました。
当時の将棋では、王将はどちらも「玉将」を使っていました。なんと、最初は「王将」ではなく「玉将」だったのです。なぜ「王」ではなく「玉」だったのか。それは、インドでは、「玉」は最高の宝石と讃えられていたからです。
「玉」を「王」に変えたのは豊臣秀吉!
あるとき、豊臣秀吉が「両軍とも玉将ではおかしい!」と言い出し、両軍の駒を「王将」と「玉将」に分けたそうです。
それ以降、王将の駒は「王」と「玉」に分かれることになりました。
まとめ
今でこそ王将は「王」と「玉」に分かれていますが、なんと最初は「玉」だけだったのです。
王将だから「王」だと思われがちですが、逆だったんですね。
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